殉職したはずの同期がJK満喫してたんだけど！【警察学校組】

case.07「私だってお洒落したいのよ」 ページ10

*A




『ごめんね！出る時にちょっとゴタゴタしちゃって』


待ち合わせ時間に数分遅れて到着。


蘭「大丈夫だよ」

園「じゃぁレッツゴー！」


蘭ちゃんたちと並んで喋りながら色んなお店に回った。


蘭「わぁ、これいいな」

園「うん、いいじゃない」

『蘭ちゃんなんでも似合いそうだよね』

蘭「そんなことないよ」


そう言いながら、私も目に付いたのを手に取る。


園「んー…、」

『園子ちゃん…な、なに？』

園「さっきからAが手に取るのってなんか…おばさんっぽいよね」

『おばっ…！』

蘭「園子…」


園子ちゃん、ショックだよ…。その言葉…、
仕事柄、パンツスタイルが多くあまり目立たない服が多かったからな。


園「落ち着いた色もいいけど…ほら、こういうのとかは？」

『え…』


園子ちゃんが手渡してきたのは可愛らしいトップスとショートパンツ。


園「A可愛んだし、こういうのも似合うよ！絶対」

『…』

蘭「試着してみなよ」


蘭ちゃんに押されるように試着室に入る。

これはでも、若すぎないか？
…いや！今の私は女子高生なんだから！

よしっ、と着替えを済ませ、カーテンを開ける。


『どぉ…かな』

蘭「可愛い！」

園「いいじゃんいいじゃん！」

『そう…？』


満更でもない自分。

と、スマホが鳴った。
見てみると、メッセージが一件。


零却下

『は、』

蘭「どうしたの？A」

『ううん、なんでもない』


お店の外に視線をやると、しっかりとこちらを見張る金髪。
買うし。着るし。


園「ねぇねぇ、次はこれ」


次に持ってきてくれたワンピースに着替える。

そしてまた震えるスマホ。


零却下

『…』


なんなんですか？もう無視だ。

その後、色々と見て周りカフェに入って休憩。
ふとスマホを確認すると数件のメッセージ。


零却下
その服はダメだって
既読
見て!
A


怖いわ。


ヒロごめん…


しばらくしてカフェをでて解散した。

少し先に歩くと、路肩に駐車している車。


『まだいたの？』

零「…送る」


ぶっきらぼうにそう返事をされ、ヒロは苦笑いをする。


『29歳が拗ねてんの？ごめんって』


わしゃわしゃと零の頭を撫でてやれば「運転中」と払われた。


『…』

零「…楽しかったか」

『うん、久々に』

零「…ならいい」

『ﾌﾌ…、ありがとう』




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