殉職したはずの同期がJK満喫してたんだけど！【警察学校組】

case.09「泣くな、いい子だから」 ページ12

*松田



話を聞き終え、少しの沈黙。


松「にわかには信じがてーけど」

零「でも事実だ」

『今は瀬川Aで生活してます』

松「じゃぁ質問。俺のフルネームは」

『松田陣平。態度がでかくて口が悪い』

松「そこまで聞いてねーよ」

萩「はいっ、じゃぁ俺の呼び方は」

『萩くん』

伊「じゃぁ、警察学校時代の俺の肩書きは！」

『班長』

松「…ホントなんだな」


未だ半信半疑だが、ここまで当てられれば信じてしまう。
何より諸伏に見せられた高校のころの3人の写真を見せられちゃ…

萩がスっと立ち上がり、Aの隣に行く。


『…なんでしょうか』

萩「Aっ！」

『うぐっ…』


ガッとAを抱きしめる萩。


萩「心配したよ！マジ泣いたんだから！」

『よしよーし、萩くんは泣いてくれてると思ったよー嬉しいなー』


あぁ、こいつAだわ。
その言い方、感情の籠ってない言葉…。


『そろそろ離れて』

萩「いや。もう離さない」

『しんど』

伊「で、今どうしてんだ？まぁ、服見りゃ何となく分かるけどよ」

『今は帝丹高校でJK楽しんでる』

松「楽しんでる場合じゃねーだろ」

『うーん…そうなんだけどねぇ』

諸「Aも言ってたように、萩原でも分かるくらい変わってないならさ、ちょっと危ないんじゃない？」

零「そうだな…。じゃぁ、基本的には僕が護衛に付くよ」

『えぇ…』

零「嫌なの？」

『プライベートなさそうなんだもん』

零「家では好きにすればいい。別に四六時中いるわけじゃないからな」

伊「一応、Aも公安なんだし、少しは大丈夫だろ」

萩「俺はずっとそばに居る」

『嫌だ』

萩「…」

松「とりあえずは、可能な限り誰かが護衛につく。それでいいんじゃね？」

「異議なし」

『異議あり！松田たちはいいけど、零とヒロは今潜入中なんだから目立つ！』

零「心配するな、ちゃんと守るから」

『…』

松「じゃぁAは俺らの連絡には必ず出ろよ？3分以内に」

『束縛激しい彼氏かよ』

零「…」


心底面倒くさそうなAをいつになく真剣な眼差しで見る降谷。




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