【名探偵コナン】交通事故で死んだらあの世界に転生して立派な大学生！？(加筆・修正中) (ページ2)

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file1. 前世でぽっくりいっちゃった！？ver.2 ページ2

たくさんやったことのないことに、チャレンジをしてもいいじゃあないですか？？

朱莉のときは行政の仕事をしていたけども、他の業種もやれればこの人生勝ち組ですしね。

教師の仕事とか、ニュースキャスターとか……、公務員だったら前世と同じく行政の仕事や、警察の仕事、そして消防士の、仕事とか、あと救急救命士の仕事もできたらなあ」

自分がやりたい仕事のなかに「公務員」という単語が存在していること自体が、自分がこの世界でも公務員という人を助ける仕事が、なくてはならない生き甲斐なのだろう。

この世界でも私は公務員という、人を助ける仕事が好きみたい。失くしたくはないから今こそ私は自分の仕事を続けたい――。そう言っているようなものだった。

「ああ、いや失敬。今の自分のことを離さなくてはいけないのになあ、すまなかった、今の私はAAです」

クスクスと小さく笑いながら言うその声色はわずかながら明るかった。薄暗い空間という意識の中にひっそりと置いてあった高級な赤い長椅子。それに座っている一人の女性が現世のわたし、AAなのである。

「いま、私は赤ちゃんになっています。ふふふ。えええ、なんで！？……って。――――そこのあなたも言いたくなりません？？ええ勿論私、意味がわからないそんな状況なんだもの」

足をクロスさせ、横にある小さな丸い机に肘を経てながら、赤いワインの入ったグラスをくるくると回しているその表情は、少し困惑しているよう。

意識の中の自分が向けている視線の向こうの画面には、赤ん坊。その意識が赤ん坊じゃないなど、大人は夢にも思わないだろう。

(妙な感覚なんだよな)
意識上の自分の意識が、寝ている赤ん坊の自分を見つめていること自体が不可思議だった。興味本位で近づけば、意識がその体に吸い込まれ、幽体離脱状態だったそれは体に入り込んだ。

目の前には丸い形がした電気。横を見ればベットの柵があった。何かがおかしいと思い、自分の手を見れば、小さい赤ん坊の手。奥から二人の女性の声が聞こえた。

意識上で見ていたAは、己の意識がこの体にある自体を把握しかねている。「は！？ここどこ！？」呟いた声は言葉ではなく単語として発せられたことに、驚きを覚える。

近いものでこの状況を表すならば、幽体離脱のようなものだろうか。そうAは小さく「大丈夫です、私も驚いていますから」クスリと軽く言った。