もしも……………… 2nd

α8 黒木君の内緒ゴト ページ11

ピピピピピピピピ

「おはよーございます黒木君！！今日も良い天気だよーー！」


朝

目覚ましの音で目を開けると、愛しい彼女が、俺の顔を覗きこんでいる


「おはよう」


起き上がり、そう返せば

目を細め、ほっとしたように笑う


「今日は黒木君、なかなか起きなかったね。めずらしい。いつもはすぐ起きるのに」


ベッドの上に上り、カーテンを開けながらそう言う彼女

このまま出ていけば、俺が二度寝することに気付いたのだろう

窓から差し込む光が、睡魔を追いやっていく


「ちょっと……………素敵な夢を見ていてね」


俺は言い終わらないうちに、ベッドの上で膝立ちになっている後ろ姿の彼女の首に、手を回した


「わぁっっちょ…………っと、黒木君！！」


怒ったようなカオをして、肩越しにこちらを振り向いた彼女に、近付いている顔をさらに近付けてみる


「今日は……………頭撫でてくれないの？」

「え、そ…………れは、いつも、部屋から出ていくときだし……………」


そう言いながら、だんだんと顔を背けていく

俺は、少し笑って彼女から離れ、そのままベッドの上に座り込む

彼女は膝立ちのまま俺を見下ろしたが、その顔はしてやられてような、不服そうな表情(カオ)だった

きっとそんな表情をしたのは、俺が満足げに、彼女を見つめていたからだと思う

暫くそうしていた彼女だったけど、すぐに顔を背けた


「二度寝しちゃダメだからねっ」


そう言ってベッドから下り、俺の頭に2回ほど手をおき、出ていった


正直、ニヤけずにいられなかった

ベッドの上で仰向けになり、手の甲で光を遮る


「今日は……………撫でてくれないかと思ったんだけど……………………」


ああ、本当に






「かわいーなぁもぅ…………」

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