α1 KZ兄妹の朝 ページ3
コンコン
彼女の部屋のドアをかるくノックしてみるが、返事はない
ごくまれに、中から声がするのだが
「彩、入るよ。いーーい？」
……………………
もちろん、返事はない
ドアノブに手をかけ、中に入る
奥の菜の花色の布団の中で、小さく寝息をたてている彩を見つける
僕は口元少し微笑みを浮かべて、彩に近付いていき、声をかける
「彩、朝だよ。もう起きないと、学校遅れちゃう」
「ん……………彦兄？」
相変わらずの高い声と、甘えたような口調
思わず手が伸びたが、ぐっと抑えた
バレたら何されるか…………………
「おはよう彩。今日は貴兄特製のサンドイッチだよ。
臣に食べられちゃう前に、速く」
瞬間、パチッと目が見開かれる
「ホント…………？貴兄が作ったの？」
僕が頷くと、彩は満面の笑みを浮かべて、ガバッと起き上がり、
僕にハグしてから、下に下りていく
このハグは、ありがとうを伝えるためだと思う
昔から彩は、何かと手を繋いだりハグをしたりしたがる
昔、その理由を聞いたことがあったのだが、その時彩は、こう言った
「だって、確かにここにいるんだって思えるでしょ？
彩、よくママとパパの夢見るけど、それはいつもさわれないの。
でも、にぃにたちは違うもん。さわれると、すっごくあんしんするの」
あれは確か、5つの時だったかな
小さな頃の彩を思い出しながら、僕は階段を下りていった
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麻琴 - 月さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2019年4月4日 23時) (
レス) id: de2b146d81 (このIDを非表示/違反報告)
月 - この「もしも……」っていうお話，スゴーーーく面白かったです (2019年4月1日 15時) (レス) id: 422ad37742 (このIDを非表示/違反報告)
月 - お話、すごく面白かったです。更新待ってます！今後も応援しています。 (2019年4月1日 15時) (レス) id: 422ad37742 (このIDを非表示/違反報告)
麻琴 - 彩さん» あはは。ありがとうございます。先が読めないのは私もです。最初に決めてたラストとだいぶ違います(笑) (2019年3月26日 23時) (レス) id: de2b146d81 (このIDを非表示/違反報告)
彩 - 先が読めない〜！続きが気になる！更新頑張ってください。応援しています！ (2019年3月26日 10時) (レス) id: 3a49a3167f (このIDを非表示/違反報告)
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