恋バナは男子でも盛り上がる ページ20
切島side
『ありがと、鋭児郎』
Aにお礼を言われた。なんで言われたのかは分かんねえ。けど俺はおう、と短い返事をした。
『あ、鋭児郎たちは恋バナとかしないの？』
「え？」
急過ぎんだろ。こいつは昔から話のテンポがちょっと変わってる。そのせいで馬鹿にされたり、話を聞いてもらえない事もあったから人見知りするんだよなぁ。ま、俺はこのテンポに馴れてるけどな！
「ふつーにするぜ。つーか、今日したし」
『えっ！？上鳴くんもその場にいた！？』
おお、すげー食いついてきた。こいつは昔から俺と似て真っ直ぐな性格だ。
「いたっつーか、上鳴が持ち出したし」
俺は昼休憩のことをAに話す。
「あっちで女子めっちゃ盛り上がってんな」
チラっと女子の方を見てから上鳴は言う。
「どーせ恋バナだろ？」
瀬呂がサクッと答える。
「オイラも混ざってこようかな」
「やめとけ」
峰田が暴走しそうだったから、俺は止める。
「つーかさ、お前って一体なんなの？」
そしたら上鳴にいきなり質問された。なんなのってなにが？俺はさっぱり理解出来ない。
「なんなのってなにが？」
俺は質問し返す。
「あー今のは俺の聞き方が悪かった。その......Aちゃんと、付き合ってんのかってことだよ」
ああ、そういうことか。やっと理解出来た。
「幼馴染みってだけで、恋愛的に付き合ってない」
「Aちゃんと距離近くね！？」
上鳴が立ち上がる。
そう言われても"意識"っつーの？そういうのをしたことない。だってAだし。
「オイラもそれ思うぞ！」
「Aちゃんと距離近くね！？」
「上鳴落ち着けw」
瀬呂が上鳴を座らせる。そんなに近いか？
「でもよォ、実際好きなんだろ？」
鼻息荒い峰田が言う。
「そりゃ、好きだけどラブじゃない」
今の距離がすげー好き。一緒にいて安心出来るし、楽だし。こういうのみんなはねーのか？
「瀬呂くんわかった。あれだろ？幼馴染みで近過ぎる楽な距離。そんで、その距離感がライク的に好き。だから、Aちゃんを恋愛的に見たことない」
どうだ！と言わんばかりに自信満々な瀬呂。
「瀬呂すげー！！」
上鳴が目を輝かせる。峰田も感嘆の声を出してる。
「で、俺の推理は当たってんの？」
「当たってる」
「っし！あとついでに付け足すと、お前はAちゃんのこと妹の様に見てんだろ？」
「うん」
「妹ってことはラブになんねーの？」
「なんねーよ」
上鳴の質問に答えた。瀬呂が、ご馳走様ってい言ったから恋バナは終了した。
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雛(プロフ) - ねねさん» はじめまして。コメントありがとうございます！そう言われると嬉しい限りです( ；∀；) お話的には結構オチに近付いてきてるのでこれからも更新頑張らせていただきます！ (2017年9月18日 17時) (
レス) id: b31a2b7c08 (このIDを非表示/違反報告)
ねね(プロフ) - 最高です！上鳴推しにはたまらんです♪更新楽しみにしています。 (2017年9月18日 3時) (レス) id: 5be3cb0310 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雛 | 作成日時：2017年8月17日 0時
