検索窓
今日:16 hit、昨日:1 hit、合計:51,946 hit

56話 ページ8

そこには仁王立ちをして手を振りかざした父がいた

「飯も作らずにどこをほっつき歩いてんだ!!……お前、通帳をどうしたんだよ、おい!!通帳持ち出して許されると思ってんのか!!」ゴツッ

『ち……違うの……泥棒が出て…』

「は?信じる訳ねぇだろクソが」ガッ

『痛っ………違う…信じっ………う』

いつもより
長く、激しく、多く痛ぶられる
信じてもらえなかったことが
とても悲しい

褒めてもらえるような事だと思ったのに
父には言葉を妨げられる

父にとって
私はご飯を作るだけの存在なんだ

『…ごめんなさい………ご飯作るから………許して』

「さっさとしろ、お前は学校行かせてもらってるだけで俺を崇めなきゃいけないぐらいなんだよ」ドサッ

『うっ』

掴まれていた胸ぐらをいきなり離される
頭と腰を強く打った
体中がどくどくと脈打つたびに
痛みが小刻みに伝わってくる

それでも何とかキッチンまで行って
ご飯を作る
父の前に料理を置いて
足早に部屋に戻る

その頃にはもう体力の限界で息を切らしながら座り込んだ

「御主人様!!!!」

薄い意識の中でノウブルの声がしてくる
きっと、顔以外が痣まみれなのに驚いてる

今日は、ランクが上がった事、楽しかったこと
色々話したかったのに

『……父は私を愛してない……これっぽっちも』

幸せになればなるほど
後には辛さが追いかけてくる
幸せなんて一瞬なんだな…

「そんな事無いです!いつか必ず末永い幸せが!……」

『ありがとう………ノウブルは……優しいね…』

「御主人様……」

『あ…そうだ…掃除終わってない……やらなきゃ………』

立ち上がろうとしたけど
上手く力が入らなくて立てない
そんな私を見て
ノウブルは辛そうな顔をしてた

『ごめん……そんな顔させて』

「もう……謝らないでくださいっ…強がらないで下さい……」

何でノウブルがそんな事を言ったのかはわからなかった
ーーーーーーーーー

それから傷がほとんど治るまでの7日間
学校を休ませてもらった

私が大人しく布団に入って4日程たった頃

ピンポーン

チャイムが鳴った

57話(アスモデウス視点)→←55話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (56 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
86人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

- 終わっ・・・おお・・・終わったああああああ⁉︎ まあ違う作品でも頑張ってください❗️ (2022年2月5日 17時) (レス) @page41 id: ca60f6a2c9 (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - (カルエゴ視点)を入れる場所間違えてカルエゴ先生カルエゴえちえちな格好してるみたいになってしまった許してくれカルエゴ推しの皆さん (2020年7月6日 7時) (レス) id: 478e853934 (このIDを非表示/違反報告)
(´・ω・`) - こんちわー。元気してますか?体調崩しやすい時期なんで気お付けなくちゃですね。 (2020年6月18日 17時) (レス) id: 8cd34875f0 (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - (´・ω・`)さん» 何ともお優しい… (2020年6月10日 13時) (レス) id: 478e853934 (このIDを非表示/違反報告)
(´・ω・`) - 大丈夫ですけど、疲れますよね。でもその疲れから体調不良になってしまったりするので、あまり疲れてない暇なときとかに投稿してくれると。私はいつまでも待ってるんで。 (2020年6月9日 7時) (レス) id: 8cd34875f0 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ミミ | 作成日時:2020年5月11日 7時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。