ボロボロ少女は優しい子2

69話 ページ24

休日

私は、機嫌を直したノウブルと
約束どうり商店街へ散歩に出かけた
と言っても、傍から見たら
ただ魔猫を散歩させているようにしか見えない

「御主人様と共に散歩など、いつぶりでしょう…！楽しくて仕方ありません！」

『………ありがとう』

私と居て楽しいなんて
余程物好きなんだ

その時

商店街の真ん中に置かれたテレビに目を惹かれた

その番組は
子供が、喧嘩をしたお父さんと仲直りをし、終いには溺愛されるほどになるとゆう感動系ドキュメンタリーだった

その子は誰が見ても可愛いと言えるくらい、仕草も、顔も、身なりも、性格も、全てあどけない

…………………

私にもっと可愛げがあったら…
お父さんと昔みたいに話せるのかな……

暫く見ているとチャンネルが変った
私はノウブルと散歩に来ていることを思い直す

『あ………ごめんね…待たせて』

「………御主人様は十分………いえ、何でも無いです……さぁ！先に参りましょう！」

ノウブルはそう言って走り出した

あどけなさかぁ……
ーーーーーー

もう生徒会の仕事にも慣れて
しっかりと業務がこなせるようになり
いつもの様にお昼を食べていると

ピンポンパンポーン

【アメリ会長、ルキナさん、至急準備室まで、繰り返します……】

「行ってくる」

「お付きは…」

「ルキナがいるから大丈夫であろう」

「イエッサ!!」

私達二人が放送師団に呼び出された
一体何用だろう
私は足の早い会長に必死についていく
会長はなんだか嬉しそうな顔つきだ…
ん？

暫く歩いていると
うずくまった黒ずくめの悪魔がいた

「！どうした!!」

『大丈夫ですか……！何処か痛む所は…………?!』

その悪魔は
何やら2つの霧吹きを
私達にそれぞれ向けてきた
会長と共に逃げようとはしたものの
少しばかり判断が遅かったようで
私達は、霧をかぶってしまった

「……っ…」

『会……長……』

意識が次第に遠のいてく

ああ………あの顔…何処かで……

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