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仁人「ぐああぁぁあああ!!」
仁人の右肩が吹き飛び、肉片や血が噴き出す。
瑞生「仁人?!……!!」
そして、同じように瑞生の脇腹を、雷がえぐり取っていく。
裁きが太智の足を射貫き、舜太の背中を切り裂き、琉弥の腕を焼き焦がし、柔太朗の胸を貫通していく。
満身創痍の勇者たちの体を、さらに黒い雷が駆け抜け、吹き飛ばす。
プライド「何が、慈愛だ。何が強さだ!!これが全ての結末だ!!愚かな勇者ども!!」
プライドの見下す先には、血まみれで地に伏す勇者達の姿。
しかし、仁人だけは左腕で何とか体を起こし、右肩が吹き飛んで使いものにならなくなった右腕を引きずりながら這いつくばっていた。
プライド「そのまま大人しく死んでいればいいものを」
もう仁人にはしゃべる力も残されてはいない。
ただ言葉にならないうめき声のような声を上げながら、必死に立ち上がろうともがいていた。
ここまで来て、こんなところで死ぬわけには、負けるわけにはいかない。
そんな気力だけで体を支え、震える足を踏ん張る。
何度も体勢を崩しながら、仁人はようやく立ち上がり、聖剣をプライドに向けて構えた。
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作者名:milkssss | 作成日時:2019年12月14日 18時