M!LKest2 -勇者M!LKと七つの大罪- Part6 (ページ24)

今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:9,130 hit

ページページ24

太智「本当にうまくいくのか…？」

柔太朗「それはお前次第だ。だが俺様の言うことに間違いはない！」

得意げに笑顔を見せる柔太朗の隣で、太智は意を決して体制を整える。

柔太朗「勢いあまって変なとこ行くなよ」

太智「お、おう！わかってるよ！！」

そして、太智は自らの体を雷に変化させ、雷鳴と共に町の方を駆け抜けていく。
そうかと思うと、太智は一瞬のうちに新聞を片手に戻ってきた。

太智「ふー！！ほら！！買ってきたぞ…！！」

柔太朗「ちゃんと代金は払って来たんだろうな？」

太智「当たり前だよ！！籠(かご)の中にちゃんと入れた！！」

雷の速さは秒速150キロメートル～200キロメートルと言われている。
太智は自らの体でそれを体現することが可能なのだ。
つまり太智は、秒速200キロメートルでの移動を難なくこなすことができる。
その速さは人の視界を一瞬で過ぎ去ってしまう。
それに伴う大きな雷鳴も、この雨空の下ではごく自然に聞こえた。

柔太朗「俺の言った通り、怪しまれず、なおかつ一瞬で新聞をこの手に収めることができたな」

太智「ぐっ…。上手いこといった分、何も言い返せない…。いつもこんなならいいんだけど…」

仁人「やはり、さすがは柔様と言ったところか。太智もご苦労様。では早速―」

仁人は太智が一瞬にして買ってきた新聞を受け取ると、物陰に隠れながらそれを広げた。