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琉弥「うぅ…」
舜太「痛たた…」
着ていたローブはズタズタになり、体も切り傷だらけで血がにじむ。
舜太「琉弥…大丈夫？」
琉弥「なんとかね…。傷も浅いし…」
崩れた旅館の壁から、魔物たちがぞろぞろと出てくる。
舜太「琉弥…！連れ去られた皆は…俺達で助けるしかない…！」
琉弥「うん…！絶対に負けられない！！」
二人はお互い顔を見合わせてうなずいた。
鎌鼬「まだ生きてたか。さすがは魔王様を倒しただけのことはある」
鎌鼬が鎌を再び振り上げる。
舜太「させへん！君のハートにボレーシュート！！」
炎の球を鎌鼬めがけて蹴り飛ばす。
しかし、炎の球は鎌鼬に届く前に、大量の水によって消し止められた。
舜太「み、水？！」
「どうだ、我が水流」
次に現れたのは蛇の魔物だった。
その魔物は※
舜太「は、早い？！」
蟒蛇の長い体が舜太の体に巻き付いて、力強く締め付ける。
舜太「ぐあああああ？！」
舜太の骨から、メキメキっという鈍く軋む音がする。
このままでは、全身の骨を砕かれてしまう。
琉弥「舜太！！」
琉弥は毒を吹きかけようとするが、鎌鼬の突風で吹き飛ばされてしまった。
舜太「うぐううぁあああ！！」
舜太は体から炎を噴き出して反撃するが、蟒蛇の体からは大量の水が吹き出し、炎が掻き消されてしまう。
更に、巻き付いた体が一層力強く巻き付いてきて舜太は息をすることもできず、意識が飛びそうだ。
舜太(も、もうあかん…殺される…)
琉弥「しゅ、舜太…」
更に傷が増えた琉弥が舜太の方に手を伸ばすが、到底届かない。
蟒蛇は更に力を籠め、舜太の体を締め付けた。
舜太の悲鳴が、辺りに響き渡った。
―
※蜿蜒長蛇…うねうねと動く様子
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作者名：milkssss | 作成日時：2019年9月23日 19時
