M!LKest2 -勇者M!LKと七つの大罪- Part1 (ページ9)

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勇斗「ちょっと我慢しろよ」

勇斗は慣れた手つきで、折れた仁人の左腕を大きな布と木の枝で固定していく。

勇斗「ちょっとだけ痛むぞ」

仁人「うぐっ…！」

布を縛るときの勢いで仁人は顔をしかめていた。

勇斗「よし…、あとは俺お手製の特製回復薬だ、これ飲め」

そう言いながら勇斗は、今しがた作ったばかりの液体を仁人の口に流し込んだ。
苦い味が口いっぱいに広がる。

勇斗「その辺の薬草で作った即席だけど、少しは痛みを和らげてくれるだろう」

仁人「すまない勇斗…だいぶ楽になった。さすが元冒険家だけのことはあるな…手際がいい」

勇斗「ま、これぐらいのことができないと冒険なんてできないしな。それに元じゃないよ。魔王を倒した後だって、色んなとこ冒険してたんだぜ？そしたら神のじいちゃんが現れて、また力を貸してくれってさ」

仁人「そうか、でもまた会えて嬉しいよ」

勇斗「なんだよ照れるじゃん！ま、俺たちが会うってことは、世界が危ないってことでもあるんだけどな…」

仁人「そうだな…、しかし、あのエンビーという七つの大罪についてだが…」