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琉弥「え?!き、消えた?!!」
スロース「違う違うー…。君たちの目が、"僕を見るのを怠けた"んだよー…」
仁人「そ、そんな…!じゃあお前の姿が消えたわけじゃなく、私たちがお前を見るのを怠けてるっていうのか…?!」
スロース「そういうことー…」
仁人「くっ…、見た目からは想像できないぐらい危険な能力だ…!早くこの森を抜けよう!」
瑞生「うん…!」
三人は急いで来た道を戻り始めた。
スロース「だからー…、そうはさせないかもー…、君たちを倒せば、プライドさんが喜んでくれるかもしれないしねー…」
姿は見えないが、どこからか声はする。
その声と共に、今度は琉弥の背中から鮮血が飛び散る。
琉弥「うぐっ?!」
仁人「琉弥!!」
見えない敵からの見えない攻撃、否、"見てない敵からの見てない攻撃"。
しかも、木々が邪魔で逃げようにも中々うまく走れない。
この森に追い詰めたつもりだったが、どうやら逆に追い詰められる形になってしまった。
スロース「どんどんいくよー…」
風を切る音が響き渡り、スロースの見てない攻撃により、三人の体には切り傷が増えていく。
深い傷ではないが、このまま傷が増えると、命にも関わってくる。
仁人「ぐっ、このままでは…とにかく走れ!!」
しかし、走りだそうとした瞬間、三人はガクッと体勢を崩し、その場に倒れこんだ。
仁人「あ、足が…動かない…?!」
スロース「今度はあれだねー…。君たちの足が"逃げるのを怠けちゃった"みたいだねー…」
仁人「なんでも有りか…?!」
琉弥「自分の体が…思い通りに動かせなくなるなんて…!!」
瑞生「…」
瑞生(このままじゃ全滅だ…。お願いだ水晶玉…、どうすれば皆を救える…?!教えてくれ!!)
瑞生は抱えた水晶玉を見つめる。
しかし、そこには倒れた仁人と琉弥が反射して写っているだけ。
瑞生「…。ふふ…こうするしかないか…」
しかし、意外にも瑞生はその光景を見てほほ笑んだ。
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作者名:milkssss | 作成日時:2019年8月5日 16時