M!LKest2 -勇者M!LKと七つの大罪- Part1 (ページ43)

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仁人「いっ…！」

痛みで傷口を押さえる仁人。
その指の隙間からは鮮血が流れ出ていた。

「あー…ごめーん…間違えちゃったー…あはは」

仁人「やはり、戦うしかないのか…！」

「いいよー…バトル開始でー…！」

仁人「くそ、なら遠慮なく！チェスト！！」

仁人は腕を突き出す。
しかし―

琉弥「仁人君、空振り？」

仁人「な、なぜ？」

仁人はもう一度手をかざすが、何も起こらない。

琉弥「もー何やってんの？！俺がやっつけちゃうよ！」

そう言うと琉弥は自分の唇に手を当て、投げキッスの要領でその手を七つの大罪に向けて振りかざす。

琉弥「あ、あれ？」

琉弥の攻撃も何も起こらない。
いつもなら、唇から毒が広がるはずなのに。

琉弥「な、なんでー？！」

琉弥は両手で投げキッスを繰り返す。

瑞生「君たち、今、戦闘中だよ。何遊んでるのさ」

琉弥「ち、違うんだよ瑞生君！毒が出ない！」

仁人「私の煌きも…」

瑞生「なっ…」

「あー…、君たちは僕に攻撃するのを"怠けちゃった"みたいだねー…。残念でしたー…」

瑞生「怠けた…？」

「僕は、七つの大罪の一つ、スロース＜怠惰＞。皆怠けちゃえば、僕みたいに楽になるよー…」

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