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四十六輪 ページ47

教室に戻ると、稲野ちゃんが話し掛けてきた。
その表情は、どこか楽しそうで。
私らが付き合う事になったと言うと、彼は何故か嬉しそうに笑顔を見せた。
稲「どこまでヤッてきたの?」
あ「まだAや。そっから後はしとらん。」
稲「何だ。二人の事だからCまでやったのかと思った。」
あ「私はそこまでがっつかんよ!」
この会話の意味が分からん人は、各自で調べるなりしてや。
間違っても誰かに訊いちゃいけんよ?
敢えてヒントを出すなら、後に私から意味を聞いた
リナの顔が真っ赤に染まっとった事やな。
あ「ほら、ジュース買ってきたばい。」
稲「ありがと…ってこれ青汁じゃん!
俺飲めねえよこんなの!」
あ「何か買ってきてって言っとったけん、
何でも良かなんかと思ったばい。」
そんな会話をしとった所で、次の授業の開始を告げるチャイムが鳴った。

結局私とリナは、放課後にブンブン先生にしこたま怒られた。
ブ「towaco先生から聞きました。
今日の彼の授業に出席していなかったとか。」
柔らかい口調と声が、余計に空気を冷たくする。
ブ「そうですね…。お二人共普段は真面目に授業に取り組まれているので、
今日は不問に致します。ですが、二度目は無いと思って下さいね。」
説教と厳重注意を受け、やっと開放された。
教室に私とリナ、そして一緒に
残ってくれとった稲野ちゃんだけが残される。
『怒られちゃったネ…。』
あ「そう、やね。」
『ワタシのセイ…?』
あ「リナは悪うなかよ。大もとは稲野ちゃんのせいや。」
そうや。稲野ちゃんがあんな時間に教室を追い出しさえしなければ。
稲「でも俺がああ言わなきゃ何もしなかったでしょ?
付き合う事になんてならなかった訳だし、結果オーライじゃん。」
開き直るな。そしてリナ、このタイミングで抱き着くな。
『Hehe.アルトとワタシ、恋人同士〜♪』
稲「でも本当良かったよ。二人がそう言う関係になってさ。
まあ正直言ったら、ALTO君に先越されて悔しいけど。」
優しく笑い掛けながらそう言う彼が、
私には嘘を吐いとる様には見えんかった。
あ「稲野ちゃんにも良い人出来るって。
私にも出来たんやから。」
稲「それどう言う意味だよ。」
会話をしとる内に、それぞれの部活の時間が近付く。
あ「じゃあ、終わり次第購買の前に集合って事で良いけ?」
稲「オッケー。」
『Oui!』
じゃあまた後で。そう告げて私らは教室を出て
一旦別れ、それぞれの部室がある方向に足を進めた。
生徒会活動の後が、楽しみで仕方無かね。

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螢羅(K-Ra)(プロフ) - 緑月翡翠さん» いつもありがとうございます!フランス語を取り入れるのは初めてだったのですが、書いていたら楽しくて楽しくて…!毎日更新、出来れば良いんですけどねえ…。貴重なご意見ありがとうございます! (2017年4月20日 7時) (レス) id: 575549c323 (このIDを非表示/違反報告)
緑月翡翠(プロフ) - 完結おめでとうございます!フランスや花言葉は私も大好きで、とても良かったです…!読者としては毎日更新が嬉しいのですが、ご多忙なようなので時間があれば、という形がいいと思います。次作も楽しみにしています!長文失礼しましたm(__)m (2017年4月20日 6時) (携帯から) (レス) id: b835eb55b1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:螢羅(K-Ra) | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年3月3日 20時

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