二十五輪 ページ26
ね「ではこれより、水泳大会三年生の部を開催致します！
いやー三年生ともなると、ガチムチ度合いが
一段とアップしておりますね！
皆さんもしっかり、この素晴らしい光景を
目に焼き付けておいて下さいね！
おっと、申し遅れました。
一日目担当のKADA君に代わりまして、
二日目は私、ノンケでお馴染みねねしが
放送を担当させて頂きます。
以後、宜しくお願いします！」
爽やかな声や話し方からは程遠いトークを交えて開催を告げたのは、
茉莉花高校きっての変人と名高いねねし先輩。
放送部の名物部長である彼は、私が一番憧れとる先輩や。
憧れ過ぎて、一時期本気で生徒会を辞めて放送部に入ろうとした程。
拍手が沸き起こると、先輩がそれを制する。
ね「ありがとうございます。
こんなノンケ野郎如きに拍手など勿体無い！
拍手はこれから活躍する三年生の皆さんに送ってあげて下さいね！
それでは最初の種目は、平泳ぎです！
出場される方は指定の位置に着いて下さーい！」
指示に従い、位置を確認して移動する三年生。
その中には、テラゾーさんの姿もあった。
お世話になってる事やけん、テラゾーさんのクラスを応援するか。
『アルト！イナノ！始まるネ！
ウバマロの番まだナノ！？』
稲「まだだよ。今は三年生の番だしね。
うばまろが出るのは午後からだよ。」
違うクラスで名前を知っている生徒がうばまろ君だけやからか、
しきりに彼の事ばかりを気にしているリナ。
友達になった訳でも無いのに。
…何で私、こんな事思っとるんやろ。
私は自分の中に芽生えた黒い靄を掻き消す様に、大きく深呼吸した。
『アルト？やっぱり熱あるノ？』
あ「…何でも無か。始まるけん、見てようや。」
やっぱりって何や、やっぱりって。
こんな気持ち、リナには分からんでも良か。
水飛沫の音よりも大きく、応援の声や拍手が
プール全体を包み込む。
それよりも更に、ねねし先輩の拡声器が大きく響いた。
ね「熱戦でしたねー！と言う事で、
一戦目の平泳ぎはA組が制しました！
この流れで二戦目に参りましょう！
二戦目の種目は、背泳ぎでーす！
ガチムチな彼らの見事な腹筋を見られるのはこの種目だけですよ！
皆は良いなあ。上から見れるから！」
KADA君とはまた違った、それでいて軽快なトークで
笑いを何度も生み出すねねし先輩。
それが、私にはばり格好良く思えた。
ね「それでは行きますよー！
位置に着いて、よーい！」
笛の音と共に飛び出す参戦者。
応援の声も、それに合わせて大きくなった。
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螢羅(K-Ra)(プロフ) - 緑月翡翠さん» いつもありがとうございます！フランス語を取り入れるのは初めてだったのですが、書いていたら楽しくて楽しくて…！毎日更新、出来れば良いんですけどねえ…。貴重なご意見ありがとうございます！ (2017年4月20日 7時) (
レス) id: 575549c323 (このIDを非表示/違反報告)
緑月翡翠(プロフ) - 完結おめでとうございます！フランスや花言葉は私も大好きで、とても良かったです…！読者としては毎日更新が嬉しいのですが、ご多忙なようなので時間があれば、という形がいいと思います。次作も楽しみにしています！長文失礼しましたm(__)m (2017年4月20日 6時) (携帯から) (レス) id: b835eb55b1 (このIDを非表示/違反報告)
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