[や.ん.わ.り]Forbidden fruit is sweetest.[学パロ/実.況.者] (ページ9)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:4,399 hit

8ページ　From:俺ページ9

ス「何にせよ、自分の個性を潰してしまうと言うのは
自分が弱いって思ってしまう事の一端になると思います。
かなり極端ではありますけど。
そうならない為にも、自分を変えてみる意味でも
敢えて変わり者を演じてみるのも私は良いと思いますね。
見えてくるもの、感じてくるものが必ずあると思うので。
…りん、いやあっぷる♡ウェンディさんだけでは無く、
聴いて下さっている方の中でも同じ悩みを抱えている方がいらっしゃるなら
是非とも天下の傾奇者になってみて下さい。」
変わり者を演じてみる、か。
やっぱり生徒に恋心を抱いていると言うのは、
周りから見るとおかしい事なんだろう。
でも開き直ってそれを皆に言ってしまうと立つ瀬が無くなってしまう。
場合によりけり、なんだろうなあ。
彼は粗方の質問に答えた後に、
前半と後半を分ける曲紹介に移った。

ラジオの後半。
職員室で弁当を食べ終わった後も、食休みがてらそれを聴き続ける。
ス「ではここで、ゲストの紹介です。
数学担当及びサッカー部顧問。
生徒に一番近い先生ことむつー先生です。」
む「ジャアアアスミイイイン、ドットジェエエエピイイイ！」
スピーカーを壊さんばかりの奇声を発しながら、
むつー先生がラジオのタイトルを叫ぶ。
室内に笑いが広がっていくのは良い事だ。
無論、俺もその一端を担っている。
ス「…あの。タイトルコールはもうしましたよ？」
む「いやー、一回やってみたくて。」
その返しにも笑いが起きる。
ス「改めて自己紹介をお願いします。」
む「はーい、むつーです。
今日は大事なお知らせを持ってきましたー。」
ス「では早速、その大事なお知らせの発表をお願いします。」
む「えっと、来たる今年の夏休み中に
茉莉花高校林間学校を開催します！」
ス「知らない方もいらっしゃると思うんですが、
どんなイベントなんでしょうか？」
む「今年はこの高校で二年に一度のペースで行われる林間学校の年。
一泊二日って言う短い時間だけど、
参加してくれる生徒を募集してます！
この言い方で分かったと思うけど、参加は任意です。
ここが修学旅行との大きな違いだな。
修学旅行は原則全員参加だけど、林間学校は参加したい人だけだし。」
ス「参加したいと言う人はどうしたら良いんですか？」
む「今日の終わりのホームルームに
各クラスの先生方が参加用紙を皆に配るから、
それに必要事項を記入して期限内に各教室に設置された箱に入れてね。」
その丁寧な答えに、俺は何故か胸を撫で下ろした。