6ページ From:俺 ページ7
俺の受け持つ授業から数時間が経った頃。
また時間が空いた俺は、職員室でブンブン先生と談笑していた。
ブ「本当にテラゾー君は人狼がお好きですよね。
そう言えば私のクラスのALTO君や稲野君も
人狼を良くプレイすると言ってましたね。」
や「ブンブン先生は普段は人狼はされないんですか?」
ブ「はい、あまり。如何せん私は嘘が苦手で。」
や「去年の人狼大会で完璧なホワイトウルフを
演じた方の台詞には思えないですけどね、それ。
あれは見てて清々しかったですよ。
全体の振る舞いをブラフとも本気とも思わせるのは相当凄いと思います。」
喋りに加えて演技も達者な人だ。
最終的には村人側に看破されてしまったが、
一連の動き方には鳥肌が立ったのを覚えている。
<嘘が苦手>と言う発言が嘘の様に思える。
ブ「あれは力が及ばず…。今思い返しても悔しいです。」
と、話の輪に入ってくる人が。
セ「お、人狼の話ですか?」
や「あ、セピア先生。」
ラジオDJの様な艶のある低音ボイスが魅力のセピア先生。
軽音楽部の顧問の先生で、さっきのブンブン先生の
話に出てきた稲野君と言う生徒がそこに所属している。
俺達は暫く三人で人狼話に花を咲かせていた。
話している内にチャイムが鳴り、自分の席に
戻って二年生用の授業の準備をする。
次の予鈴がなる前に済ませておかないとね。
準備を済ませて職員室を出ると、一人の男子生徒が通り掛かった。
ぽ「おー、やんわりー。今からなんやね。」
や「校内ではせめて先生を付けなさいよ。」
ぽ「別に良いじゃん。ぼくとやんわりの仲なんやからさ。」
や「…あんまり酷いとタウリンって呼ぶよ?」
ぽ「む、それは嫌。」
これから向かうクラスに身を置いている彼、poezの隣に
並んで歩き出すと、自然と会話が始まる。
端々に北陸訛りが混じり出して、何となく懐かしい気持ちになってきた。
ぽ「さっき、やんわり先生のクラスの人に会ったよ。」
や「誰?テラゾー君?」
ぽ「ううん、剣持って人。」
思わず、思考が止まり掛ける。
何で、ぽずと理華さんが会ってたんだろう?
会って何をしてたんだろう?まさか…。
彼女に限ってそんな事は無いだろうけど、そればかりが気になってしまう。
心配が度を過ぎている事は分かってるんだけどね。
や「…そっか。何か話したん?」
でも、おくびには出さない。
ぽ「テラゾーの話をね。
今日の朝に剣持さんに生徒会の事で相談してたんだって。」
俺達は教室に着くと、授業の準備をしながら本鈴を待った。
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