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25ページ From:俺 ページ26

空いたスペースで、俺達教師陣も炊さんの準備に取り掛かる。
同時に炊さん中に手伝いを要請されれば、
すぐにそちらへ向かえる様にもしておく。
ブ「では私は下ごしらえをしておくので、
むつー先生は鍋の確認をお願いします。
やんわり先生はお米を飯盒に移して炊いておいて下さい。
セピア先生は野菜を洗って、こちらに渡して下さい。
とりなん先生はお皿の準備をお願いします。
towaco先生は足りない食器の確認をして下さい。
ああそれと皆さん、
その間にも生徒の皆さんの様子を気に掛けて下さいね。
来て欲しい時に行けなければ本末転倒ですから。」
料理が得意なブンブン先生の指示に従い、早速炊さんを開始する。
そう言えば学校行事でしか、キャンプ活動なんてしなくなったな。

う「むつー先生!ちょっと来て貰っても良いですか?」
む「お、うばまろ。どうした?」
う「俺のうっかりでご飯焦がしちゃいまして。
新しい飯盒って借りられますか?」
む「まずどの程度焦がしたのか見せてよ。
それから指示するから。
とりなん先生、俺の役割をお願いします。」
と「おっけー。出来るだけ早く戻って来いよ。」
分かりました、行ってきますと返し、
むつー先生はうばまろ君の班の所に向かっていった。
俺もいつ、お呼びが掛かるか分からないな。
まあ全く呼ばれない可能性もあるけど、それはそれで寂しかったり。
数分経ってむつー先生が戻ってくる。
それもあってか、生徒の皆よりも随分と早くに完成してしまった。
ブ「皆さん、ご協力ありがとうございました。
鍋は私が見ておくので、
皆さんは生徒の皆さんへの御尽力をお願いします。」
ブンブン先生を自分達の調理スペースに残し、
俺はセピア先生と話した。
勿論、周りに気を配りながら。
セ「意外と早くに終わりましたね。」
や「そうですね。やっぱり大人数でやると楽しいですね。」
セ「こう言う時でしか出来ないから余計にそう思いますね。」
周りの生徒達を見回してみる。
グループは違えど、皆は楽しそうに調理をしていた。
互いに声を掛け合う姿を見るのは、見ていて楽しくなってくる。
ふと、まな板と包丁から顔を上げた理華さんと目が合う。
彼女は一瞬だけこちらを見てニコリと笑った後、
すぐに視線をそれらに戻した。
今、そんな可愛い事をしないで欲しかった。
セ「お、良い匂いしてきましたね。」
や「…本当ですね。」
セピア先生の前でにやけそうな顔を堪えるのに必死になるから。
俺は欠伸のふりをして、口を手で覆った。

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作者名:螢羅(K-Ra) | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年2月19日 21時

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