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15ページ From:私 ページ16

バスに乗ってから数時間程経った頃。
他の生徒達が数人でゲームをしたり
眠りについていたりする中、私は旅のしおりを読んでいた。
そうしていても頭に浮かぶのは、やっぱりあの人の事。
どのタイミングなら、やんわり先生と会えるのかな。
どのタイミングでなら、グループを抜け出せるかな。
読み込みながらも、私はそんな事しか考えていなかった。
さっきは会えたけど、次はいつ会えるか分からないからね。
しおりのページを捲る手を止めて、
さっき買ったご当地ジュースを一口飲む。
先生。私、早く温かいのが飲みたいです。

やがてバスが、幾つかある内の一番大きな建物の前で停まる。
全員がバスから降りると、むつー先生が説明を始めた。
む「えー今日から二日間、ここでお世話になります。
<みさきの家>って言う所なんだけど、
もしかしたら来た事あるって言う人もいるかも知れないね。
そう言う人もいるだろうけど、まずは皆で
職員の皆さんにご挨拶をしようか。」
二日間宜しくお願いします。
むつー先生に促され、全員でそう続ける。
職員の人達も拍手をして返してくれた。
その後に寝泊まりする為のバンガローに荷物を置きに向かう。
当たり前だけど、バンガローの形はどれも一緒で幾つもが隣り合っていた。
迷わない様に気を付けないとね。
次のレクリエーションまで時間があるので、少し探索してみる事にした。
やんわり先生と歩きたかったので話し掛けに行こうとしたら、
彼は他の先生方と何かを話し合っていた。
これは流石に邪魔は出来ないよね。
仕方無い。一人で行こう。
そう思って歩き出そうとしたら。
ス「あ、剣持さん。」
『スナザメ君。どうしたの?』
突然スナザメ君に話し掛けられた。
ス「あの、今から時間ありますか?」
『え…うん、あるよ。』
ス「じゃあ…。建物の中を見ておきたいなって思っているんですけど、
迷うかも知れないので私と一緒に来て貰えますか?」
これはグッドタイミング。
確かに二人の方が心細くないよね。
『良いよ、一緒に行こうよ。』
ス「……ありがとうございます。ではどこから行きましょうか。」
話しながら建物の中に入り、入り口近くの地図に目を通す。
本当に沢山の部屋があるんだな。
全部回るのは大変そう。
レクリエーションの時間もあるから、
すぐに戻れる様な範囲内で回るのが一番得策だよね。
建物自体が自然の中にあるだけあって、
その全ての場所が癒しの空間になっていた。
殆どが木で出来ていると言うのもあるんだろうね。

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作者名:螢羅(K-Ra) | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年2月19日 21時

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