[は.た.さ.こ]ポーカーフェイス・コンプレックス[学パロ/実.況.者]

四通目 ページ5

はたさこ君やかわぞえ君と友達になってから数時間後。
担任のむつー先生による、帰りのホームルーム。
む「プリントは配ってあるからもう知ってるとは思うけど、
後一ヶ月で文化祭が始まる。
と言う事で、明日からのホームルームは
クラスでの諸々の決め事を纏めていこうと思う。
何がしたいかとか、今の内に考えておいてね。」
そう言えば、今日から暫くは
文化祭の準備があるから部活は無いんだっけ。
日直の号令が掛かり、流れに任せて出ていこうとした。
か「あ、宮村さん！」
途端に、かわぞえ君に呼び止められる。
『ん、何？』
か「はたさこがノート写し終わって
返したいから、残っとって欲しいんじゃって。」
『あれ、ノート忘れたんじゃなかったっけ？』
か「それが、後でよくよく探したら
鞄の下敷きになっとったんじゃってさ。」
彼は控えめに笑いながらそう答えた。
はたさこ君、しっかりしてそうに見えて意外とおちゃめなんだ。
『うん、分かった！じゃあ廊下で待ってるね！』
一緒に待っててくれてた友達は、私と共通の友達と帰って貰った。
と言うのも、はたさこ君が女の子と話すってなった時に
他の友達も含めた複数人だと上手く話せないだろうと判断したから。
ノートを貸した時に彼と話してたのは、事実上私だけだったしね。
掃除が終わった頃を見計らって、教室に戻る。
自分の席の近くに立って私のノートを両手で持ったまま
ガチガチに固まっているはたさこ君を見付け、駆け寄る。
『…何でそんなに緊張してるの。』
は「め…、目の前に、いるから…。」
か「女子が？」
無言でコクリと頷くはたさこ君。
本当に女子が苦手なんだな、彼。
か「ほら、はたさこ。」
は「は、はい…。えっと…。
ノート、ありがとうございます。」
『どういたしまして！見付かって良かったね！』
は「…はい。その日の内に書き写せたんで、助かりました。」
改めて、綺麗に取っておいて良かった。

返して貰ったノートを鞄に仕舞っていると、
かわぞえ君がそうじゃ！と声を上げた。
か「せっかく女子の友達が出来たんじゃけえさ、
まろ達に自慢しに行かん？」
その案に、ビクッと体を震わせるはたさこ君。
楽しそうだし乗ってみよう。
『まろ？』
か「うん。隣のクラスにうばまろって言う変な奴がおるんよ。
ワシら二人はそいつとも仲良いけえ、まろって呼んどるん。」
『へぇ。どんな人なんだろ？会ってみたいな！』
か「はたさこも良いよな？」
は「…は、はい。」
何だか、友達が増えそうな予感！

五通目→←三通目

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す