十二通目 ページ13
私が恋愛をしないのは、中学の頃のとあるトラウマから来る。
一年の夏休み頃から二年の途中まで、
私は同じクラスだった男の子と付き合っていた。
私からの一目惚れ。
少しナルシストだけど、顔立ちも整っていて
勉強もスポーツも出来る。
例えるなら、少女漫画の世界から飛び出してきた様な男の子。
そんな事もあり、彼はクラスの女の子達の注目の的だった。
彼と付き合えたのは、本当にラッキーでしか無かった。
誰もが認める完璧超人な彼。
まぁ、前述の通りナルシストではあるけど、
あの頃の私から見ればそこも彼の魅力の一部に見えた。
ただ、問題は別にあった。
彼は…、相当な浮気性だったのだ。
『ねぇ、昨日の放課後さ、
私の友達とキスしてたでしょ？』
「は？そんなのする訳無いじゃん。
俺が好きなのはお前だけだし。」
『嘘吐かないでよ！ちゃんと見てたんだから！』
「へえ、お前にそんな趣味があったなんてな。」
『違うよ！忘れ物を取りに来たら、アンタ達が…！』
「別にそんなの気にしなくて良いじゃん。
だってお前は俺と付き合ってるし、
あいつはただの浮気相手。
立場で言えばお前の方が上だぜ？」
そんな理論で、私が納得する訳が無い。
『その浮気相手、何人いるか分かってんの！？』
「さあ、七からは数えてねえや。」
全く悪びれる様子も無く、
何ならドヤ顔をかましながらそう言い放つ当時の彼氏。
会話の内容は多少変わっているにしろ、
私達はこの様なやり取りをもう何十回も続けていた。
もう、我慢の限界だ。
『決めた。私、アンタと別れる。』
「…あ？今更何言ってんの？
そんなの無理に決まってるだろ。」
『何が無理なのか分かんない。
私は絶対に別れるから！』
「ただでさえ俺って競争率激しいのに、わざわざ別れるとか何なんだよ。
俺からしたら、お前から告白してきたからそれに応えてやってるだけだぞ？
お前が勝手に付き合えって言ってきて
別れる時もお前からとか、我儘にも程があるだろ。
こっちこそ、お前のその我儘にうんざりだわ。」
『…もう良い。もうアンタと話したくない。
アンタの顔なんか見たくない！アンタなんか大っ嫌い！』
その勢いのまま、私は放課後の教室を出た。
もう何も、考えたくなかった。
それから、男子と恋愛をするのが億劫になってしまった。
付き合ったら、また浮気されてしまうかも知れない。
そんな不安が過るから。
その分、誰かの恋愛話を聞くと安心する。
その人が幸せそうにしているからと、私自身の恋ではないから。
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螢羅(K-Ra)(プロフ) - 夜月さん» メッセージありがとうございます！設定だけで言えば王道だとは思うんですが、それ故にどう変化を付けるのかが難しい作品でもありました。書いていて楽しかったですけどね！2ですね！了解しました！ (2018年2月6日 13時) (
レス) id: e598710c3a (このIDを非表示/違反報告)
夜月 - 突然のメッセージ失礼致します。完結おめでとうございます！大好きなはたさこさんのお話で毎回ニヤニヤしながら二人の恋路を見ていましたwもう青春って素晴らしいです！！ｗｗｗ次の作品のアンケですが2がいいです！お忙しいとは思いますが体調にはお気をつけください (2018年2月6日 13時) (レス) id: 37437532ec (このIDを非表示/違反報告)
螢羅(K-Ra)(プロフ) - 心音さん» わー、ありがとう！結構多いから、自分のペースでゆっくり読んでね！世界観が繋がってるのとそうでないのがそれぞれあるから、中身分からないまま一気に読んだらこんがらがると思う…。私もちょっとこんがらがったｗ1か3了解！ (2018年2月5日 23時) (レス) id: e598710c3a (このIDを非表示/違反報告)
心音(プロフ) - 完結おめでとう！いまだに読めてない作品とかあるから今読んでる！次回は1か3!!次も頑張ってね！ (2018年2月5日 22時) (レス) id: e09554575b (このIDを非表示/違反報告)
螢羅(K-Ra)(プロフ) - Rimmさん» コメントありがとうございます！地味に3銃士勢揃いは狙ってましたｗうばまろさんのお話は、彼は年上と恋愛させてみたいなと言う思い付きから始めてみたものです。やんわりさん了解しました！ (2018年2月5日 21時) (レス) id: e598710c3a (このIDを非表示/違反報告)
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