雪の降る蒼空 ３

１１１* ゆり組さん ページ11

.





今日はみんな大好きなゆり組のおふたりが我が家に来ています

雑誌の撮影が最後のグループだった私たちは、そのままご飯でも食べようかとスーパーで材料を買ってきた



渡辺｢この前見たよ、夜会

マジで行ったんだね笑｣


宮舘｢俺も見たよ

櫻井くんと山田くんもいたじゃん｣


『そうなの、撮影だとは思ってなかったから服とかやばかったよね』


渡辺｢そう？｣


宮舘｢ファンの子は良いなって思ったんじゃない？

髪の毛お団子にすることとか最近無いし｣


渡辺｢俺もいいなって思った

昔はさ、レッスンの時とかお団子だったのに最近はしてないじゃん｣


『あの日はタコパしてたから髪の毛入らないようにしてたの

割と家ではお団子にしてるから私的にはそんなに新鮮じゃないけど』


舘さんとキッチンに立って翔太くんがカウンターに座り、3人で緩く話を進める


宮舘｢俺らってさ、昔から恋愛系の話してこなかったじゃん｣


『そうだね』


宮舘｢まぁ結婚観とかはインタビューで聞かれたりはしてたけど｣


『うん』


宮舘｢Aさ、結婚したいってずっと言ってたじゃん

もちろんいつかの話だけど、自分の子供が欲しいって話してたじゃん｣


『話してたね』


宮舘｢それはもういいの？｣


渡辺｢…涼太｣


宮舘｢翔太、これは質問だから

無理して言わなくていいよ

ただ俺が純粋に気になっただけだから｣


普段そんなに深く聞いてこない舘さんが、珍しく言及して来たことに驚き、思わず包丁を持つ手を止めた


『私たち、本当に自分の恋愛話してこなかったよね

酔った勢いで話したりとかはあったけど』


また野菜を切り始め、料理を続けながら話をする

珍しいなぁ、なんて考えながら


『私はみんなの恋愛事情を知らないし、みんなも私の恋愛事情は知らない

知らなくても今まで通り過ごせるし、知ってもどうにもならないよ

話したい、話したくないとかの話じゃなくて、今の私たちに恋愛は必要とは思えないから話題に出さなくてもいいんじゃないかって思うの』


渡辺｢…うん、｣


『翔太くんには前話したよね

私はもう22だから、きっとみんなが想像するような綺麗で真っ白な人間じゃないの』





.

１１２*→←１１０*

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す