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3月11日…





俺達のデビュー年に、その悲劇は起こった





今でも鮮明に思い出す

突然襲った災害は、たくさんの人の夢も希望も命も全部飲み込んでいった

5月のデビューに向けて、希望に胸をときめかせていた俺達も、一瞬で悲しみに包まれた





あれから7年…





俺達がキスマイとして過ごした時間は、震災から立ち上がって来た人達の時間と同じ

だからこそ、自分達はあの震災を風化させない使命があるんだと思う





「明日…だな」

「だね…」

「この月…東北の人達も見てっかなぁ。」

「きっと、東北の月の方が綺麗だよ。」

「だな。」





東京よりもずっと綺麗な月が…星になったたくさんの人達を照らしてくれるように…

そして、東北で頑張ってる人達を、見守って励ましてくれることを願う





「ブレスレット…着けてんだな。」

「うん。大分年季が入って馴染んできたよ。」

「でもまだ十分綺麗じゃん。」

「俺にとってこのブレスレットは特別だからね。大事にしてるもん。」

「明日も?」

「もちろん。」





自然に繋いだ手から、彼奴の思いが伝わる気がして、ギュッと力を込めた





「明日は皆別々の仕事だね。」

「そうだな。…でもきっと、思いは同じ場所にあるよ。」





握り返される手から伝わる温もり…





******





昨日の温もりを思いながら

今日も俺達はたくさんの人に笑顔を届ける





俯いた悲しい涙が、1つでも多く前を向けるように…








2018.3.11

ニカちゃんのホワイトデー→←背中合わせの…2



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作者名:MISA | 作成日時:2018年3月2日 10時

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