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星に願いを3 ページ19

聖なる日…

とうとうこの日がやって来た





「たい…二人、会えるかな?」

「どうかな…」





俺達は、下っ端の天使

二人が奇跡を起こせるかは、大天使様の御心次第だ





「そんな顔すんな。きっと会えるよ。その為に俊哉は今日まで頑張ってきたんだ。」





あの日から、俊哉は少しずつ変わり始めた

食事もちゃんと取るようになったし、バイトだけれど少しずつ働くようにもなった

職場に友達もできて、笑顔も見せるようになった





「そうだね。たまちゃんも、俊哉をずっと見守ってた。」





俊哉が笑う時、裕太は幸せそうに俊哉を見つめて

俊哉が空を見上げて泣く時は、裕太も一緒に涙を流してた





「奇跡は起きるよ。絶対!」

「うん!」





空の上から、二人の思い出の場所を見つめる





「あ!俊哉だ!」

「え?もう?夜にはまだ早いよ?」

「…俊哉の愛が深いって証だ。」





誰もいない海で、砂浜に座ってぼーっと海を眺めてる

何時間も…何時間も…

俊哉はただ黙って、膝を抱えたまま海を見つめてた

辺りは段々暗くなって

空には細い三日月と、無数の星たちが輝き始める

それでも俊哉は、まだ…同じ場所にいた





「あ…たまちゃん!」





そんな俊哉の後ろに、ぼんやりと姿を現した裕太

俊哉は裕太に気付いていない

俊哉に触れようとする裕太の手は、簡単に俊哉の体をすり抜けて…





「俊…ありがとね、生きてくれて…。俺ね、ずっと俊のこと見てたよ?」

「裕くん…俺ね、バイト始めたんだ。」

「うん。」

「裕くんがいなくなって…もう生きてても意味がないって思ってた。」

「…」

「でも…裕くんが俺が生きていく事を望んでるって…。生きていれば、また裕くんに会えるって…。だから…今日まで頑張ってきたんだ。」

「俊…」

「なのに…どうして会いに来てくれないのっ…?」

「いるよっ、俺はここにいる。俊に会いに来たんだよっ!」

「少しだけでいい。ほんの一瞬でもいい。姿見せてよっ!」

「どうしてだよっ!こんなにも近くに…触れる距離にいるのに、どうしてっ…」





「会いたいっ。…裕くんに会いたい。会いたいよ……裕くんっ…」
「会いたいっ。…俊に会いたい。会いたいよ……俊っ…」





二人の声が重なる

二人の思いが重なった時

星は強い光を放ち、二人を包み込んだ





「裕くんっ!」

「俊…」





星に願いを…




END

思いっきり季節外れですが、ライブ映像を見ていて浮かんだのでアップしました

空から落ちてきた天使→←星に願いを2



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作者名:MISA | 作成日時:2018年3月2日 10時

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