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ふたご座流星群 ページ15

「さむっ…。暖房、暖房…」





ラジオの生放送を終えて、ひろと二人で帰った部屋

やっぱり部屋は冷えていて、急いでリモコンを手にする





「ちょっ…、ひろっ!また空気冷えちゃうじゃん!」





せっかく温まり始めたのに、思いっきり窓開けちゃうから慌てて窓を閉めようと駆け寄った





「だって…流星群…」





そうだった

今日はふたご座流星群がピークだって言ってた





「見えそう?」

「どうだろ…」





窓を閉めようと慌ててたのも忘れて、二人でベランダに出る





「曇ってる…」





見上げた空は雲が多くて、ちょっと流れ星は難しそう

あまりにもひろがガッカリした顔をするから





「少し車で走れば見れるかもって言ってたよ。行ってみる?」

「でも、お前…」





心配そうに見上げる瞳

きっと俺の体調の事、気にしてる




「俺は構わないよ?」

ひろの笑顔が見れるなら





「いい。俺、寒いトコ苦手だし。」





えへへって、無理に笑うから何とかしてやりたくなる





「今日は風が強いから、雲も流れるかもよ?暫く見てようよ。」

「じゃあ、毛布持ってくるっ!」





最近お気に入りの毛布を抱きしめてパタパタと走ってくるひろ

良かった、ちょっと元気になったみたい





「コーヒー、淹れますか?」

「そうですね。」





毛布で自分ごとひろを包んで、ずるずると毛布を引き摺りながらキッチンへ





「アメリカンでお願いします。」

「かしこまりましたぁ!」





インスタントのコーヒーもひろが淹れると美味しくなるのは、やっぱり愛情が入ってるから?





「流れ星、見れるかな?」

「去年はちょっと見えたよね。」

「そうそう、太輔、一生懸命お願い事してたもんな。」

「ひろもでしょ?」

「んふふ。」

「今年は何をお願いするの?」

「んー」





くりくりと瞳を動かしながら、何だか考えてる様子





「やっぱ、『メンバーとファンの子達の笑顔』だな。」

「そうだね。」

「後はぁ」

「うん、後は?」

「んー、それだけかな。」

「一つで良いの?流れ星、もしかしたらいっぱい飛ぶかもよ?」

「そしたら同じお願いずっとする。太輔は?」





腕の中で俺を見返るキラキラの笑顔





「んー、同じだな。」

「だろー!」





ひろが隣にいれば、もう願う幸せなんて俺にはないよ

そう伝えたら、俺も!ってふにゃりと笑う





思わず合わせた唇

俺達の後ろで流れた星

お願いは…来年かな






.

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作者名:MISA | 作成日時:2018年10月18日 11時

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