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「藤ヶ谷っ!」





廊下の向こうから、嬉しそうに北山が手を振る





「ごめん、遅れて。」

「ううん。ロケ長引いたんだって?」

「そうなんだよ。案内人のおじさんが個性的過ぎてさぁ…」





俺を見上げながらニコニコと笑う北山に、ほんの少しイラついていた心が穏やかになる





「お、太輔、お疲れ!」

「わた。ごめんな、遅くなった。」

「いや、俺らは大丈夫だけどさ、みっちゃんがすっげぇ寂しそうだったぞ?」

「よ、横尾さんっっ!」

「そうなの?」

「うん。ずっとスマホ握り締めてさぁ。」

「そうそう、健気って言うか、純と言うか…」

「ガヤの事になると乙女なんだよ、このちっさいおっさん。」

「お前らっ…」

「北山、寂しかったの?」

「……そんなこと…ないもん///」

「ミツ、かぁわいい〜!」

「うるさいっ!///」





照れて逃げ出す北山を、弟達がからかいながら追い掛ける

そんな様子を渉と2人、幸せな気分で見つめていた





「みっちゃん、変ったな。」

「うん。明るくなった。」

「そうだな。」

「今の笑顔…めちゃくちゃ可愛い。北山のホントの笑顔だ…」

「確かに。みっちゃん最近、めちゃくちゃ可愛くなったよな。」

「北山はずっと前から可愛いよ。」

「はいはい。ごちそうさま。」

「ってか、渉、北山はやらねぇからな。」

「はぁ?要らねぇし。」

「は?なんだその言い方。要るだろうよ!」

「え?何?ミツ貰って良いの?」

「やらねぇよ!ってかお前ら元々北山と距離近すぎんだよっ!」





北山を追い掛けてた弟達が、一転俺を取り囲む





「んははは。バカだなぁ。」

「ホント。でも、みっちゃん嬉しそう。」

「えへへ。」

「みっちゃん、ちゃんと愛されてるね。幸せ?」

「うん。」

「んふふ。可愛いぞ、みっちゃん!」





なんて会話を北山と渉がしてたなんて、俺が知るのはずっと後

北山と付き合うようになって、暫くして、北山が俺に言ってくれた言葉がある





『ずっと一緒にいられるなんて思ってない。でも…どんな瞬間も、藤ヶ谷と一緒にいたいって思ってる。』





それは一瞬ネガティブな言葉の様に聞こえるけれど、北山が俺に伝えてくれた精一杯の愛だった

だから、俺も精一杯の愛を…北山に返していくつもり





ね、北山

ずっと一緒にいよう?

俺は1日でも長く北山と一緒にいたいと思ってるよ。

北山の隣でずっと北山を笑わせるから

だから、その可愛い笑顔で俺を見つめてて





END

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作者名:MISA | 作成日時:2017年12月7日 13時

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