弱いのよ。{緑}

虫眼鏡の葛藤。 ページ27

『ねえ、虫くん』


『虫くんってば、聞こえてる？』


『むーしーくーーん』




何なんださっきから、この女は。




僕の周りをそんなに飛び回ったって僕はかまったりしないぞ、多分。






『虫くん？』



て「負け犬、かまってやれよ」



虫「今は負け犬じゃない！！虫眼鏡！！！」



『てつやー、虫くんが無視してくる。』



虫「ダジャレかよ」






本当は今すぐかまってあげたいんだけど、さっきから横で凄い殺気を放ってるうちの緑が、それを許さない。



ほら、なんかボソボソ言ってるし


と「俺のみく‥。」




怖っ。



近頃のとしみつは、独占欲が強いのか何なのか

〈俺のみく〉が口癖になりつつある。


正直鳥肌。メンヘラかよ。




『としみつ、虫くんが反応してくれない』


と「そんなやつやめて俺のとこに入ればいいじゃん」


『‥そうする。』



そうしてとしみつの足の間に腰を下ろすみく。



満足そうなとしみつの顔。



幸せですか、そうなんですね。



ていうか、


虫「そんなやつって何、てつやみたいな扱いしないでよ、全く。」



と「確かにそうだわ、ごめん虫眼鏡。」


て「結局わしはリア充見せつけられてdisられて、何なのさ」


『‥てつやはてつやだよ。』




て「感動しそうなセリフ」




と「感動もクソもないけどな」



『それ』





いつか、僕のとこにも彼女は座ってくれるのかなー、なんて。


まぁ、うちの緑のがそれを許そうとはしないだろうけど。









一度くらいは、ね。

深夜遅くの闘い。→←壊れた。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す