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「"郵便配達人だけが男で、他の2人は女だった"
そう考えれば、警察が『ジョン』の名を聞いて郵便配達人を拘束するのもわかるよね。
だって会計士も弁護士も女の人だったんだから」
先刻より進んだ原稿用紙を見ながら、機嫌が上向きの乱歩に耳を傾ける
わかりやすい…
「次は？」
「お、期待してるの？僕の問題」
「別に。暇だから」
そう言うと、乱歩は椅子を引きずって更に近づいてきた
いつの間にか距離が縮まっている
「じゃあ、"ウミガメのスープ"をやろうか」
＿ウミガメのスープ
確かこの
乱歩の目はいつに無く輝いている
難しい問題なのは明白だった
「きっとこの問題で最後になるから、"賭け"でもしない？」
「最後？どうして？」
聞き返すと、部屋の隅に置かれた時計を指差す
其方を向けば、時計の針は夕刻を示していた
もう直ぐ帰る時間、というわけか
其方に行くという連絡が入ったのが既に昼間だったので、当然の時間経過だろう
「如何する？賭け」
相変わらず乱歩は机に肘をついて笑っている
賭けの内容は決めさせてくれるらしい
「じゃあ……誰だっけ、あの包帯巻いてて長身の…」
「太宰？」
「そう、其奴。其奴と話す機会を設けて欲しい」
探偵社の者とは少なくとも1度は顔を合わせた事がある
しかし社長である福沢氏と乱歩を除けば、その会った回数は格段に少ない
その中でも、あの太宰という男の話はとても興味深かった
彼との会話が無ければ、私の書いた小説のうち1つは描かれなかった事になる
頭の良い奴と話すのは面白い、だからまた話す機会があればと思っていたのだ
「太宰と？…まあ良いよ」
目を逸らしながら答える
何か問題でとあるのだろうか
あ、そう言えば自 殺偏愛家だったっけ？
「乱歩は？」
思い出してそう言うと、乱歩は「うーん」と態とらしい考えるフリをした
「僕は………………
「なんで」
「その方が面白いでしょ？」
くすくすと笑って机に上半身を乗せる
面白い、面白くないより、こういうのは勝たなかった時かなり恥ずかしいと思う
「じゃあ始めよっか、"ウミガメのスープ"」
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赤井司(�洩襦��瑛�) - イラスト凄い！ (2018年3月6日 18時) (
レス) id: 32189bcc43 (このIDを非表示/違反報告)
文拡月(プロフ) - とても面白い作品に出会えて幸せです！今さらなのですが、お疲れ様でした。作品を完結させるのは大変なことなので、尊敬します！ (2017年8月14日 17時) (レス) id: f10ef5b597 (このIDを非表示/違反報告)
姫歌(プロフ) - お疲れ様でした(今頃)太宰さんバージョンも…みたい…なぁ…？ (2017年7月10日 18時) (レス) id: 8973e64cc8 (このIDを非表示/違反報告)
読む専門の人 - 質問に答えていただきありがとうございました。 (2016年12月25日 4時) (レス) id: 256838e740 (このIDを非表示/違反報告)
リア(プロフ) - 察したのか。私だと察したのか、脳内に直接語りかけただけで。(続編or新作希望早く出せや) (2016年12月24日 1時) (レス) id: 215c2b096b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：來麦 | 作成日時：2016年6月14日 6時
