検索窓
今日:9 hit、昨日:54 hit、合計:8,066 hit

第百三十四話 ページ48

towaside

「…遅い。」


待ち合わせから三十分が経った。

......いくらなんでもおそすぎない?

なんかあった?


「ねぇ、A、電話にも出ないんだけど」


Aに電話をかけていたあいらが焦ったように戻って来た。

みんな暗い顔でうつむいている。

ただ寝坊しただけならいいんだけど、もし、発作とかで倒れてたら…?


「ないこさんは?」

「あ、確かに…」


ぞろぞろと社長室へ向う。まるでお通夜みたいな空気。

たまたま通りすがったりうらさんが立ち止まった。


「あれ、どうしたの?」

「り、りうらさん…実は、」

「そっか。それは心配だね。ないくんに相談しに行こう。りうらも一緒に行くよ。」

「ありがとうございます…」


その後、一言も発さずに社長室についた。


「ないくん!いる?」

「あれ、りうら?あぷとものみんなも!って、Aちゃんは?」


明るく出迎えてくれたないこさんに、涙腺が崩壊して泣き出してしまった。

つられてそら、こっとんも泣き出す。


「え、ちょっとどうしたの!?」


事情を知っているりうらさんが、俺らの背中を優しくなでながら代わりに説明してくれた。

話が進むにつれて、顔が険しくなるないこさん。


「とりあえず部屋に入りな。今、固定電話の方に連絡してみる。」


社長室には、こえさんとらんさんがいて、事情を聞くとまだ涙目な俺たちをなぐさめてくれた。

A…本当に何やってるの…


「だめだ、繋がらない。
仕方ない、直接家に行ってみよう。
本当は俺も行きたいんだけど、会社をあけるわけにはいかないから。
はい、これAちゃんの住所。」

「今日は収録も会議も作業もあんまないし…
りうらも行く!」

「うん。じゃありうら、よろしくね。」


A…無事でいてね。

〜・〜・〜・〜・〜

「えっと、どうしよう。タクシーない。
さっきは無我夢中だったけど、ここから家まで歩いたら結構な距離があるんだよね。ここで電車待とうかな。
んんー、なんか眠くなってきた…ちょっとくらいいいよね。」

第百三十五話→←第百三十三話


ラッキーメンバー

雨乃こさめくん


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (20 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
26人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

美鳳(プロフ) - helloさん» helloさーん!夢じゃないですよー、現実ですよー!らっこちゃん採用させていただきました!本当にありがとうございますっ! (1月17日 17時) (レス) id: 8bdc06b35d (このIDを非表示/違反報告)
hello - ふぁぁぁぁぁぁぁ!!1まさからっこちゃんが採用されるなんて!これは夢だこれは夢だこれは夢だこれは夢だこれは夢だこれは夢だこれは夢だこれは夢だこれは夢だこれは夢だ (1月16日 22時) (レス) @page40 id: 225059d348 (このIDを非表示/違反報告)
美鳳(プロフ) - リナりなさん» 素敵なあだ名ありがとうございました。これからも楽しんでください! (1月11日 5時) (レス) id: de23fecbd4 (このIDを非表示/違反報告)
リナりな(プロフ) - うえええええ!まさか私のらぬちが採用されるとは...美風さんの作品大好きです‼︎ (1月10日 22時) (レス) @page40 id: 1e3697f3e8 (このIDを非表示/違反報告)
CAON(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます!編集できなかったのでこちらに失礼します。植物の蘭から転じて“花”もしくは“はな”とかどうでしょう?あと花を英訳して蘭ちゃんの名前と組み合わせて“らふ”もしくは“ふら”とかもありかなって個人的には思います! (1月8日 0時) (レス) @page39 id: 2d1ca36266 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:美鳳 | 作者ホームページ:ない  
作成日時:2023年12月15日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。