ただのオタク【VOISING】３

第百三十一話 ページ45

Aside

『もしもしw』

「もしもし。会長ですか？」

『はーいw会長でーすw』

「何のつもりですか。」

『えー？wそのままやでwこのブスw』

「会長。身バレして家にまでファンが押し寄せたらどう対応するおつもりですか？」

『知らんw』


コイツ…語尾にwつけないとしゃべれんのか。


「そうですか。だ、そうですよ、みなさん？」


ふっと目の前を見ると、今までにないスピードで流れ始めるコメント欄。

通話にないこさんが入ってきて、お説教タイムが始まった。

ちむくんとらんさんも通話に入ってきて、配信主の私がしゃべらないという異質な空間。


「…って、まあ、俺らはこれだけいったけど、一番の被害者はAちゃんだから。
Aちゃん、この子をどうしたい？」

「そうですね…会長は私の卒業アルバムを無断で晒したんですよね？」

『は、はい。』

「じゃあ…私も晒していいってことですよね？」

『…………え』

「みなさん気になりませんか？
私の顔を晒してブスだブスだと笑っていた方のお顔がどれだけ美しいのか。」


リーダー組さんはたぶん苦笑いしている。

画面越しで分からないど。


「で？いいですよね、生徒会長？」

『…は、はい。』

「言質とりましたよ。」


早速ぽすとする。

コメント欄は…良くも悪くも…ね。

別に特別ブスなわけじゃないけどイケメンでもない。

反応しづらい顔に、みんな一瞬反応が止まる。


「明日には消しといてあげようかな…みんな、スクショするなら今ですよ？」

『…コイツの本m…ﾌﾞﾂｯ』


反射神経すご、私。

通話切っちゃった。


「えーっと、ネット回線悪いみたいなので切りました。
まあ、通話を晒すことが目的だからこれで配信終わろうかな？
アーカイブはちゃんと残すね。それではまた会いましょう、おつとも〜」



あ、配信おわってまた会長から連絡来た。

しつこいなぁ…


「もしもし」

『何できってん！』

「反射じゃ」


つられて方言が出る。

まあいっか、相手会長やし。


「で？あの意味不明な電話とかメールとか手紙もアンタ？」

『は？何のことやねん。俺は卒業アルバムしか晒してないで』

「ふーん、あっそ。じゃあな、もう一生私に関わらんといてな」

『言われんくてもそうするわ』


＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿じゃあ、私のストーカーは、誰…？

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