気がついたらeidolon 2

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俺が食べようとしたその時、ターシュが横からその肉を掻っ攫いやがった。
俺の肉ー！


「たーしゅ、そえ、きちゃーまの！きちゃーまの！」


ジタバタして訴えるのに、モグモグ食べてるターシュ。
あれ？もしかしてターシュも肉が好きだったのか？
だとしたら悪いことしたよな。


「たーしゅ、おにきゅ、しゅき？きちゃーま、いっちょー。いっちょ、たべりゅ、しゅるー」


が、何故かターシュ1人で食べてる･･･
おい！仲良く分けなきゃダメなんだぞ！


「ずりゅーの！わけわけなのー！」


あぁ、視界が歪んでる･･･


「おい、タイスケ、お前感じ悪いぞ！泣いちゃっただろ」


「ちょ、そこまでのこと？」


「いやいや、俺がチャーマ様に好きって言われたくらいで･･･好物とりあげるなんてなかなか最低だぞ」


オレンジ君が俺の肩を持ってくれてるのがわかる･･･


「うぅ･･･おえんいくぅ、たーしゅ、めっ！もっと！」


えぐえぐ泣きながらもオレンジ君に助けを求める。


「チャーマ様･･･」


俺を抱き上げると涙を拭きながら耳元で囁く。
あっ、そーゆーこと？ターシュのこと1番にしなかったから怒ってんの？
いやぁ、ターシュってガキだな。
そもそも俺が起きた時に1人にしたのはどっちだよー！
とか思いながらも、俺は大人だからな。
床に下ろされるとターシュのそばに行く。


「たーしゅぅ、きちゃーま、たーしゅ、しゅきー！」


「ワタルに言わされてるんだろ？」


だーー！何拗ねてんだよ、もう、コイツただのガキ！


「ちあうー！きちゃーま、たーしゅ、しゅきもん」


首にしがみついて頬っぺすりすりまでさせてみた。
これでどーだ！


「じゃあ、ワタルと俺とどっち好き？」


「たーしゅ！」


そりゃもうかぶせるように言うしかないだろ？


「お肉と俺とどっち好き？」


え？肉とターシュ？


「･･････。た、たーしゅ･･･」


「そうか、そうか、俺よりお肉が好きか」


後ろで盛大にオレンジ君が吹き出した。
いや、今の間はだな！
確かに迷ったのもあるけども！
肉と人と比べるって、｢私と仕事どっちの方が大事なのっ！？｣って言う彼女みたい･･･とか思っちゃったのが原因だからな！
でさ、柄にもなく、俺とターシュって恋人だったっけ？って考えちゃったというか、ちょっとドキッとしたというか･･･
まぁ、機嫌直すのにはこれだろうな･･･


「たーしゅぅ、だーしゅき」


両頬を両手で挟んで、ちゅっ、と唇を重ねる。

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