雷鳴78 ページ47
「よし、今日はここまでだ」
「げほっ、はぁ…はっ、ありが、と…げほっ、ございま、した…はっ…」
初日の稽古を終え、なんとか最後の黙想、そして挨拶まで辿り着いた身体は悲鳴を上げていて、この道場の床とは長い付き合いになりそうだと馬鹿なことを考えていると、師範が端で稽古道具を片付けている三島さんに声をかけるのが聞こえた
「三島ー、心操を風呂に案内してやってくれ」
「あいよー」
そうして三島さんに連れられ廊下を歩く、いやほぼ這いずって風呂まで案内してもらっていると、廊下の端にある棚にぽつんと飾られている写真立てに目が止まった
「心操ー、どうかしたか？」
「あっ、いえ、これ師範の子供の頃の写真ですか？」
「あー、確か10歳くらいの時のじゃねぇかな」
そこには今より少し若い三島さんと余り変わらない千葉さん、そして少しだけ目のクリっとした小さい師範が写っていた
だが一つ気になったのは、その師範の隣に立つ見たことの無い白い少年の姿
「あの、この人は…？この屋敷には居ないみたいですけど」
「ああ、こいつは比重、俺の従兄弟で頭の従者になる予定だった奴だ」
「…従者？」
聞き慣れない言葉に思わず首を傾げてしまい、疑問をそのまま三島さんにぶつけると、三島さんは嫌な顔一つせずそれに応えてくれる
「心操にはまだ説明していなかったな、"従者"は八雲の中でも特に重要な役職でな、当主の次に権力を持つ立場なんだよ」
「三島さんは違うんですか？」
「俺ら三人は所謂"側近"、権力図をピラミッドで表すとてっぺんが頭で、俺らは三番目に権力を持ってる立場になるんだが、二番目は誰か分かるか？」
「話の流れからすると、その"従者"じゃないんですか？」
「当たらずも遠からずって所だな、二番目は相談役、
「それだとてっぺんの師範と並びますが…」
「そりゃあ当主の命令は絶対だが、当主と同じだけの権力を持つ頭の半身、絶対的な信頼と忠誠心を持つ八雲の支柱、それが"従者"だ」
「なら、その、師範の従者には誰が？」
思ったより壮大な話に、俺は疲れた身体を忘れて思わず疑問に思った事を口にしていた
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とらお(プロフ) - 夏樹さん» コメントありがとうございます！当方関西出身なもので、あんなけって使うので普通に使ってました！多分、多々関西弁寄りな所が出てくるかと思いますが見て見ぬふりでもしてください！ (2023年4月8日 3時) (
レス) id: 9196c41cf9 (このIDを非表示/違反報告)
夏樹(プロフ) - 雷鳴40の千葉さんの台詞あんだけがあんなけになってます。何回よんでもおもしろいですね。 (2023年4月4日 23時) (レス) @page7 id: 820ea18d0a (このIDを非表示/違反報告)
しおん(プロフ) - めっちゃ面白いです。最新頑張ってください (2020年1月19日 4時) (レス) id: b3b626bb81 (このIDを非表示/違反報告)
小林萩(プロフ) - 3がいいと思います。他の方と似たような理由になってしまうのですが、可愛いなぁと思ったので。更新頑張ってくださいね。 (2020年1月9日 20時) (レス) id: b63d7693a0 (このIDを非表示/違反報告)
雪豹(プロフ) - ��がいいと思います。ケルピー、可愛い。 (2020年1月9日 15時) (レス) id: 5c79542a8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とらお | 作成日時：2020年1月7日 4時
