【MHA】愚を守る【男主】 (ページ46)

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客席に戻ってみんなの試合を見るか悩んだが、控え室でモニター越しに試合を見ることにした。

『……八百万チャンと常闇クン、か。

これで勝った方が俺の対戦相手…。』

その試合は、常闇クンの圧勝だった。
押し出し…俺と同じような戦法だ。

八百万チャンの悔しそうな顔をモニター越しに見つめる。

「なんつー顔してンだ。」

『わぁ、びっくりした〜爆豪クン！！どうしたの、君の控え室はここじゃないよ〜迷子？』

気配を消して背後にいた爆豪クンに笑いかける。
…全く気がつかなかった。

集中しすぎていたかもしれない。

「迷子じゃねェ！！」

いつも通り目を釣り上げた顔を見て、なんとなく安心してしまった。
彼が真面目な顔してると、失礼だとわかっていながらも違和感しかない。

「……チッ、お前…そのまま勝ち進めよ。

そんで俺と戦え…！」

『…うん？応援しに来てくれたの？ありがとう〜頑張るね！』

「違ェ！！」とまた怒鳴る爆豪クン。
ブレないなぁ。

「テメェが自分で言ったんだろ、剥がせるモンなら剥がしてみろって。

俺がその化けの皮全部剥がしてやる……！！！」

「あぁ」と思い出す。
爆豪クン、そんなことをまだ気にしてたのか。

「俺弱いからすぐ負けちゃうだろうなぁ」と笑うと、俺をギラリと睨みつけてから控え室を出て行った。

…猫被り野郎、ね。

『だってヒーローは笑顔じゃなくちゃいけないんだよ、爆豪クン。』

オールマイトだっていつも笑ってるじゃないか。
親しみやすいキャラを確立させなくてちゃいけないだろ？