【MHA】愚を守る【男主】 (ページ19)

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「まずは出入り口の奪還だ」と敵が発したのに反応して、爆豪クンの腕を掴む。

「いけ、脳無。」

脳無が動き出す前に爆豪クンを靄の敵から引き離して突き飛ばす。

そして、個性を使う！！

俺のバリアが破れたことはない。
でも、相手はオールマイトを殺すための「改造人間」。
そんな敵の攻撃に俺のバリアが耐えられる自信がない…！

ドゴォン…！！と言う音と共に爆風が舞う。

俺のバリアは破れたが、俺に脳無の拳が当たることはなかった。

『ッオールマイト！』

オールマイトが俺を守ってくれていたから。

「怪我はないか守木少年…！！」

『俺は大丈夫だけどアンタ…！』

「大丈夫！」とこちらに笑顔を見せるオールマイトに「これが平和の象徴だ」と言われたような気がした。

「仲間を助けるためさ。仕方ないだろう？

さっきだってほらそこの、地味なやつ。あいつが俺に思いっきり殴りかかろうとしたぜ？
他がために振るう暴力は美談になるんだ。そうだろう？ヒーロー！」

こんな状況で、「確かに」と思ってしまった自分がいた。

「俺はなオールマイト、怒ってるんだ。
同じ暴力がヒーローと敵でカテゴライズされ。良し悪しが決まるこの世の中に！

何が平和の象徴！
所詮抑圧のための暴力装置だお前は！暴力は暴力しか生まないのだとお前を殺すことで世に知らしめるのさ！」

言ってること全てを否定できない。
が、こいつは違うな。

「めちゃくちゃだな…そういう思想犯の目は静かに燃ゆるもの。

自分が楽しみたいだけだろう、嘘つきめ。」

「バレるのはや」と呟く敵と目が合う。
ニタァ、という効果音が似合いそうな笑みを浮かべて

「お前、こっち側だろ。」

と、言い放った。

「お前、他の奴らと違うな？ヒーローを目指す人間の目をしていない。
ははッ、やべぇ奴も迷い込んでんだな雄英…！！

明らかにこっちの人間の目をしてる。」

『は…？何の話してんだ…！？』

俺の目…。
睨みつけると「まぁいいか」とオモチャに飽きたように言う。

「３対６だ。」

「靄の正体はかっちゃんが暴いた。」

「とんでもねぇ奴らだが、俺らがサポートすれば…撃退できる！」

意気込むみんなに「だめだ、逃げなさい。」とオールマイトが止めた。