【ヒプノシスマイク】可愛くて謙虚なら最強なのでは？Part2【山田三郎】

可愛さ Lv.70 ページ25

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心地の良い夢を見ていると不意に大きな音が鳴る

目覚まし時計だ

私はだるい体を起こし重たい瞼をゆっくりと擦る

まだ眠たいのか、私の口からは大きな欠伸

パジャマのまま1階へと降り、両親に朝の挨拶を交わして洗面台へと向かう

顔を洗って目を覚ます

朝は口が気持ち悪い、私はそう感じるので顔を洗ったついでに歯磨きも済ましてしまう

そしてもう一度部屋へと戻り制服へと着替える

着慣れたセーラー服が、プリーツスカートが、今日は何だか重く感じてしまう

可愛い可愛いと思っていた自分の顔が今日は少しブサイクに見えてしまう

自分でも分かるくらいにしんどい表情をしている


それでも、リビングから母の声が聞こえると心配をかけないように笑顔で階段を降りた


朝食はいつもと変わらない暖かい味がした
その暖かい味を感じながら私は今日も頑張ろうと思うのである

朝食を終えると私よりも少し早く家を出る父を玄関先までだがお見送りする

父の声は心地の良い音程でいつも安心するのだ、父が｢行ってきます｣と言えば母も笑顔で｢いってらっしゃい｣と返す


｢Aも頑張れよ｣

そう微笑む父の背中を見て私は登校の時間を待った




私が家を出るのは7時40分歩けばそこそこ距離があるのでこれくらいに出れば丁度いいのだ

だが、今日の私は少し怖かったのだ



“彼に会うかもしれない”


そう考えてしまい、10分早めて家を出た





＿＿＿それが私の心の傷を少し抉る事になるとは知らずに


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