可愛さ Lv.63 ページ16
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「おはよー」
「今日さ、課題やってないんだよね〜」
「えー、今日あんた当てられる番じゃないの?」
___賑やかだ
いつもならこの賑やかさが心地よいはずなのに
今日はすごく耳障りだ
教室に入るとクラスの皆に声をかけられた
「あっ、Aちゃんっ!!
大丈夫?」
「昨日、鈴木さん休みだっただろう?
昨日の分のノート取ってあるから!!」
「昨日三郎くんもお休みで…」
「立花さんも居なくて、クラスに華が無かった…っていうか〜?」
『え、美音も…?』
「うん、そうなの〜!
…あ、噂をすれば…」
美音「…おはよう、A♪」
『ぁ、おはよ、美音…』
思わず美音の手先を見てしまう
美音の指にペアリングがハメられていないか…
など考えてしまう
するとクラスの隅にいる女子達からヒソヒソ声が漏れる
「…ほら、やっぱ立花さんと鈴木さんが三郎くんを巡って争ってるんだって…」
「でも、それって、噂じゃ…」
「いや、私見たんだって!!
昨日、立花さんと三郎くんが夜、公園で話してたの…!」
___ 三郎と美音が会ってた!?
『…っ、!』
なにそれ…聞いてない…
美音「…どうしたの、A?
具合悪い?」
『…美音っ、昨日の夜っ、!』
美音「…え。昨日?」
美音が首を傾げると教室の扉が再び開く
美音「…あ、三郎くん。」
“三郎くん”
美音、三郎の事ずっと“山田くん”呼びじゃ…
いつの間に…
ズキ
ズキズキ
ズキズキズキ
___ しんどい。
目まぐるしく私の周りで何かが、確かに変わっている。
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