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□ ページ45
言わなきゃ。
ちゃんと、言わなきゃ。
『ソクジンさん、……………私、ずっと忘れてたことがあるんです』
「そっか…………何？」
優しく私を見つめているソクジンさんに、甘えてちゃいけない。
『……………私、Aさんが交通事故に遭った、あの現場にいたんです。
ソクジンさん、いつか言ってましたよね。
自分のせいで、死んだんじゃないかって。
私が、自転車に乗ってて避けようとした車が…っ、
＿＿＿＿＿Aさんが、死んだのは、私のせいで、
「違う。…………それは違うよ」
『でも、
「……………違う、……Aちゃんは、悪くない。
……………許してあげてよ、自分のこと」
涙が止まらなかった。
どうして、そこまで優しいの？
ソクジンさんの、大切な人を私は奪ったというのに。
『………っ、』
「………………僕さ、ずっと自分を責めてた。
なんで、よりによって誕生日にいなくなるかなって。
自分が、いたせいだって。
でも、変われた。
自分を許せた。
それは、Aちゃんがいたから、だよ。
僕は、Aちゃんのおかげで、
強くなれた。
……………Aちゃん、好きだよ」
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作者名：つばき。
| 作成日時：2020年5月27日 12時
