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「…………すみません、うちのヒョンが」
『いえ…あの、大丈夫なんでしょうか』
病院に行くまでもなく、ひとまず落ち着いて今は医務室でマネージャーさんが付き添ってるらしい。
「…………大丈夫かな」
『私なんかより見に行かれたほうがいいんじゃ…』
なぜか、防弾少年団の全員に囲まれている私。
あの後、呼び止められてこうして控室に連れてこられた。
「…………Aさん、ですよね」
『はい』
「…少し、話を聞いてもらってもいいですか?」
彼らには、もう1人メンバーがいたこと。
その人は、すごく愛されていたこと。
ソクジンさんと同い年でみんな、仲が良かったこと。
____私と似ているのは、名前だけじゃないこと。
「ふとした際の仕草がとても、似ているんです」
リーダーのナムジュンさんが、そう話してくれた。
「…………あなたを見た時、夢でも見ているのかと思いました。
Aさん、…………今日は来てくださってありがとうございます」
みんなの見つめる視線が優しくて、
思わずまた涙が溢れそうになったのは。
きっと、私にはわからない。
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作者名:つばき。 | 作成日時:2020年5月27日 12時