私たちは都合がいい【まふまふ】

15話 ページ17

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『ありがとうございます』



私がチケットを受け取ると
ホッとした表情で よかった、と言った





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その後もたくさんお話をしてくれた




歌が得意なこと

ちょっと意外だったけどカラオケによく行くこと

あとは仲の良い友人達のこと






『luzくんは私の事、何も聞かないんですね』


「前の合コンで、聞かれるの嫌な子なんかな〜って何となく思ってね」





私のことをよく見ている

嫌なことは避けようと気遣ってくれていた








…優しい






『ふふっ、ありがとう』


「…ん〜」






私が笑うとたまに見せる赤い顔
酔ったのかな…？









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『ちょっとごめんね』



luzくんにひとこと伝え、
カバンを持って御手洗に向かった




そもそもビアガーデン自体広くて迷子になりそうなのに
御手洗なんて行ったら戻れなくなりそう…(方向音痴)





近くのスタッフさんに聞きながらも
なんとか御手洗のあるお洒落な建物の目の前についた






『…どこだここ』





グルグルと通路を周り、
曲がり角を曲がった







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―――っ！？！？






思わず息が止まる

さっきまで騒がしかった外の音も消えた






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…なんで、


なんでこんなところにいるの









目の前には

会いたいと思っていた彼と

見知らぬ女の人が









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口付けを交わす瞬間だった



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