浪漫.12 ページ13
「わぁっ…!」と思わず声に出して感激する。
昔とは思えないほどのキラキラとした世界。
儚くて綺麗で、まるで童話のお姫様のような気分。
そして隣にはちょっと強引なイケメン男子。
揃いに揃ったトントン拍子やないか…と自分がどれだけ幸せな環境におかれているか見に占める。
「ころっころ表情変わるなァお前。」と隣の川上にクスクス笑われて、照れながら背筋を伸ばした。
・
食堂や書籍室がある一階を過ぎて、赤い階段を上がるとようやく舞踏室だ。
大勢の賑やかな人達と、たくさんのご馳走。
「っ。」と息を呑む。
「すごっ…圧巻だわ……。」
川「だろう?中々居心地も悪くねぇ。」
森「…おや、川上くん。そちらの女性が藤田くんの例の?」
川「例のって…森さんも酷ぇ言い方しやがる。なぁ?A。」
「え、急に私に話 振らないでよ。」
森「はは、随分素直な言い様のレディだね。僕は森鴎外だ。どうぞよろしく頼むよ。」
「森っ…?!
あっ、あーえぇっと…はい…今井Aです……うぃっす……」
菱「ちょっと鴎外さん、ひとりで勝手に進むのはやめてって何度も…」
「あ、春草じゃん。」
一瞬Aの方を見て、ぱちぱちっ…と目を大きく開く。
美形は驚いた顔をしても美形だ。
川上の腕から離れて、唖然としている菱田に「おーい、しゅんそー?」と名前を呼ぶ。
はっとして「…何、顔近いよ。」と眉をひそめられる。
「どうしたの急に黙ったりなんかして。挨拶のひとつも返してくれないわけ?」と聞くと、「え?あぁ…うん、久しぶり。」とタジタジで返された。
頬をぷくぅっと膨らませて、「つまんないなー。可愛いとか綺麗とか世辞の1つくらい言ってよね。」といじける。
明治の伊達男なんだから、それくらいの言葉は欲しかった。
すると、前から「おやおや。」「…」と見慣れた眼鏡と赤髪が見える。
小「娘サンは十分美しいですよ。ドレスもよくお似合いで。」
「八雲さんっ…私八雲さん専属のレディになります。」
泉「何言ってるのさホント。」
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雪路 - とっても面白いです!私は藤田さんファンなので、藤田さんとの絡みがたくさんあってすごく嬉しい( 〃▽〃)これからも更新頑張ってください!応援しています☆ (2019年7月28日 23時) (レス) id: c4ea89a33d (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - とても面白いです…!! (2019年7月13日 9時) (レス) id: 3a593efc86 (このIDを非表示/違反報告)
み ゅ ー ぽ む 。(プロフ) - せりなさん» ありがとうございます〜!!!! (2019年7月6日 19時) (レス) id: 60c355a2ab (このIDを非表示/違反報告)
せりな(プロフ) - 面白いです! (2019年7月5日 8時) (レス) id: 9f79ffa67e (このIDを非表示/違反報告)
み ゅ ー ぽ む 。(プロフ) - アミュレットさん» 私もです〜!我慢できずにとうとう夢小説に手を出してしまいました…笑 . 私鏡花ちゃんが好きなので、音二郎さんと取り合われるのが楽しすぎて…! (2019年4月19日 19時) (レス) id: 8c1d057699 (このIDを非表示/違反報告)
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