矢神と申す ページ7
ぐおおおおおおおっ!!
ってまだ聞こえるじゃん。
だけど、藤ヶ谷のこと見てる時…
きこえた?
聞こえなかったよね。
太「ちゃんとオレを見て?オレだけ」
藤ヶ谷のことだけ見る…?
太「そしたら、聞こえなくなるから」
なにそれ魔法?
でも。
A「わかった」
そこまでいい話じゃないけど、いい話風。
太「うん、じゃ、オレ見てよく聞いて…?」
やっと本題ですよ、みんなさん。
ジーッと藤ヶ谷を見る。
吉田のいびきなんて気にならない。
私の目に、藤ヶ谷だけ。
太「オレたち…
もう…
この世にいないんだ」
この世にいないんだ…
この世にいないんだ……
この世にいないんだ………
………………
は?
この世にいないんだ…?
何回もすまない。
この世にいないんだ?
意味がわからん。
いや、意味はわかる。
でも…
いるだろ、この世に。
すぐそこにいる。
言えば、見つめ合い中だ。
しかも、オレら?
二階堂も北山も玉森も宮田も横尾もゴリ…千賀も?
やっぱり、わからない。
A「すまない、わからない」
太「んー、まあそうなるよ?大丈夫」
すごいな。
対応までイケメンじゃないか。
太「あのね?オレらは今、幽霊…なんだ」
またもわからない。
A「………………」
声も出ない。
太「君の背中に、お札を貼った」
お札…?
さっきの背中がぞっとするやつ?
太「それで俺たちのこと見えるようにして、触れるようにもした」
うん。
さっき藤ヶ谷に起こしてもらう時…
ちゃんと触れた。
でも…
冷たかった、よね?
太「それ、取ると触れないし。もちろん見れない」
A「…!!じゃあ…!」
太「試す?」
うん、そうだ。
それで見れなかったら、藤ヶ谷の言うことは正しい。
太「じゃあ…とったらすぐ戻すからね?」
(名前「ああ」
後ろに横尾がいく。
取るんだな。
ピッ!
何か剥がされ、ゾッとした。
何かわからない感覚に目をつむる。
ぱちと目を開けてれば。
そこには誰もいないわけで。
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作者名:苺パンダ | 作成日時:2019年2月18日 0時