記憶を失った銀色

第２０話 ページ21

ここのイチゴシェイク美味しいですよね
ポテトＭサイズと合わせて食べるのが好きです

結果的にミニゲームは一年チームが勝ちました
スゴい新鮮で楽しかったです

テツが待つ席に行くと

「あれ？火神君じゃないですか」

「っお前もいんのかよ」

「…よく食べますね,胃もたれしそうです」

山積みのハンバーガーを見て苦笑いした
テツの隣にイチゴシェイクとポテトを置いて座る

「どっか違う店行けよ」

「イヤです／やです」

「誰かに見られたら仲良いと思われるだろうが」

「元々通い付けのお店なんですよ」

「ここのシェイク美味しいですよね」

「ね」

何故か深いため息をされました
そしてバーガーを二つ投げ渡される

「ほらよ」

「？」

「バスケ弱いヤツに興味はねぇ…が…それ一個分くらいは認めてやる」

「…どうも」

…テツが嬉しそうです
なんか俺も嬉しいですね

「あ,俺は火神君より強い自信あります」

「あぁ！？上等じゃねぇか！」

「今度１or１やりますか？ボコボコにしてあげますよ」

「しょーご君なんかテンション上がってますね」

「だってミニゲームとは言え新鮮で,スゴい楽しかったんですもん,はじめてですよ」

「…お前,元はキセキの世代なんだろ？なんかおかしくねぇか？言ってることとか」

モグモグしながらそう言う火神君に
俺とテツは少し沈黙した

「少し,事情があるんですよ…あまり気にしないでください」

「…」

「まぁ興味ねぇから良いけどよ」

誤魔化すようにイチゴシェイクを飲む

いつか事情を話すことになるのはわかっている
けれど俺たちからは易々とは話せない

深入りしてこない火神君に感謝して
無駄な雑談で時間を潰していった

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