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第2話 ページ3

「やっぱり灰崎君とは話しやすいです,キャラが薄いからでしょうか」

「おい誉めてんのか貶してんのか?」

「どちらの意味も含みます」

「おい」

「今日は愚痴に付き合ってくれてありがとうございました,また付き合ってください」

「…まぁ面白ェしいいがな」

恐ろしいほどテツヤの愚痴を聞いた
俺がいなくなってテツヤのストレスマッハらしい

「じゃあまた明日」

「おー」

あー,明日も聞かされんのか?
まぁヒマつぶし兼ねて聞いてやるか

キィィィィ

ん?

「…っておいぃ!!?」

ものすごいスピードのトラックが交差点に
そこには,テツヤがいた
ダメだアイツ気づいてねェ!

「っテツヤァっっっ!!!」


走れ!

走れ!

あと少しっ!

あと少しっっ!!


ドンッ

「…っえ…はい,ざき…く」

テツヤの背を勢いよく押して交差点の外に出す
だがトラックは俺の身体へ直撃した




ドォォンッッッ




撥ね飛ばされ,道路のド真ん中に叩きつけられる

…テツヤの声が,聞こえる…

それと同時に意識をうしなった



「灰崎君!灰崎君っ!しっかりしてください!灰崎君っ!!」

救急車を呼んで灰崎君を起こす
頭からは止めどなく暖かい血が流れていく
手に血が触れて僕の制服をも赤く染め上げる

「いや,ですよっ!死なないで,ください!
灰崎君っっ!!」

なんで,なんで庇ったんですか
っ灰崎君,なんで…!!



その後のことはよく覚えてない

野次馬に囲まれて灰崎君は救急車で運ばれた
僕も同行して,病院について

そして緊急手術が丸半日続いて___



ピッ ピッ ピッ ピッ

機械音だけが響く病室

「…灰崎君…」

灰崎君が起きないまま3日が経った
僕は灰崎君の側にずっといた

彼はベッドの上で機械に囲まれて
静かに,眠っている

僕はその事故の数分前の楽しい会話を,笑顔を思いだして,泣いていた

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闇闇 - 祥吾くんがめちゃくちゃかわいい(o>ω<o)更新頑張って下さい♪続き気になってます♪ (2017年12月29日 16時) (携帯から) (レス) id: 737802ebc6 (このIDを非表示/違反報告)
やかん - 黒子のバスケ好きだから有難いです (2017年9月23日 16時) (レス) id: 99da8c7d2c (このIDを非表示/違反報告)
- とっても面白いです!!楽しみにしています!更新頑張って下さい! (2017年8月27日 16時) (レス) id: d25512cbcd (このIDを非表示/違反報告)
Reiran(プロフ) - おそらく漢字変換のミスだと思いますが、完全無欠の模擬ではなく完全無欠の模倣、模擬ではなく模倣だと思います。アレンジ等だったらごめんなさい (2017年4月8日 0時) (レス) id: d8d89cf29a (このIDを非表示/違反報告)
厳島LOVE - ヤバイ…祥吾君が可愛い!!可愛いすぎるよ祥吾君!! (2017年4月3日 0時) (レス) id: c62a106c71 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:問題児EX | 作成日時:2017年2月5日 13時

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