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柔らかい感触がする。多分ベッドだろう。
なんか病院の匂いがする。
何だか怖くて目をうっっっすら開ける。
何か白いのが見えた。
これでは何も始まらないので思い切って飛び起きた。それとほぼ同時に全身に激痛が走る。
『あぁぁぁぁッ!』
雷に打たれたぐらいの痛さだ。
いや、なぜ学ばない。
ポスン、とまた柔らかいベッドに吸い込まれる。また白い天井が見えた。
ジリジリと痛みが全身を覆う。
ギャーーと小さく情けない声が出た。
「今は動かないほうがいいぞ。」
『うぉう………。』
横から誰かの声がする。
なんか聞いたことのある声だと思った。
起き上がれないのでどこにいるかは分からないが。
「今の状況が分かるか?」
『えぇ……?ベッドに寝かされてる……?』
「違う。なぜ今、ここにいるかだ。」
『け、怪我したから?』
「そうだ。俺たちが見つけたとき、お前は怪我しまくりだった。まぁ、現在治療中だ。」
『あ、あぁ。それはどうもありがとう、ございます………。』
起きて早々質問攻めはされたくない。
ただでさえ頭がボーッとしてるのに。
「それで、どこから来たかを聞きたいんだ。」
『どこから?どこから………えーっと……。』
頭痛がしているが、とにかく記憶を探った。
『◯◯県から………来ました。』
「◯◯県は知らないが、国は、どこだ?」
『国?日本ですよ………………、え?それならここはどこなんですか。』
「ここはアメリカのS.H.I.E.L.D.本部だ。」
『あ、め、アメリカ?』
今度こそ、頭が真っ白になった。
『……………は?』
「君がコーンフィールドの道端で寝ている前後に、大気が乱れたのを我々が探知したんだ。
とある1件があってな、宇宙人でもやってくるんじゃないかとヒヤヒヤしていた。
だが、居たのは君だけだった。」
そうか、夢だ。これは夢だ。
やけに現実じみてるがこれは夢。
夢。
目を閉じて唱える。
『コレハユメコレハユメコレハユメコレハユメ…………』
「おいどうした、おかしくなったか?」
『サメロサメロサメロサメロ……………』
目を開ける。
白い天井が見える。
『…………嘘だ、そんなことはありえない。』
これが夢じゃ無いなんて、ありえない。
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リディ - 琥珀さん» いえいえ、頑張ってくださいね。完結できるよう応援しています! (2021年9月9日 17時) (レス) id: c71ded7ec1 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - リディさん» ごめんなさい、初心者で……、気づきませんでした。読んで報告いただき、ありがとうございます。 (2021年9月9日 10時) (レス) id: 5521c486af (このIDを非表示/違反報告)
リディ - 現在更新されたところまで見させていただきました。アベンジャーズはあまり詳しくありませんが、頑張ってください!…それと、間違って打ちこまれてしまったのか、2ページの長官のセリフ「本部にだ」になってますよ。 (2021年9月8日 17時) (レス) id: c71ded7ec1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:琥珀 | 作成日時:2021年8月28日 19時