201. ページ2
辿りついた先は、ボロボロのアパートだった。
国木田は遠慮なしに足を踏み入れる。
国「花袋!俺だ!這入るぞ!」
国木田が勝手に入っていくので敦はそれに驚く。
国「偶には、その、万年床から出て部屋を掃除しろ!この……
引き籠もり!」
奥の扉を開けると、その部屋は塵だらけで薄暗く、まさしく引き籠もりの部屋といったところだった。
するとさらに奥の部屋から小さく声がした。
花「うう……国木田よ
儂はもう駄目じゃあ。儂は一生この昏き蒲団の裡で生きて死ぬ」
田山花袋______能力名「蒲団」
国「はぁ……またか。今度は何だ」
花「蒲団の外は地獄じゃあ。美しきものは空の上、美しげなるは海の底。
儂に能うるは世を羨みながら蒲団の壁蝨を養う事のみ!」
花袋が話している最中、国木田は部屋をせっせと片していく。
敦「く……国木田さん、この人が……本当に?」
国「あぁ、花袋の異能は視界内にある電子機器を触れずに操る。
処理速度は常人の数十倍」
敦「数十倍って……これ全部を!?」
花袋の周りには、ありとあらゆる電子機器が揃えられている。
国「軍の電脳戦部隊に匹敵する能力だ。
尤も、一番心安らぐ場所でなくては集中出来んらしく、異能が発動するのはこの蒲団の中のみだが」
花「ううう……それも今や昔。心乱れ異能も使えぬ儂は今や部屋で一番でかい生ゴミにすぎぬ」
国「何?異能が使えんだと!?何故だ?」
花「それが……」
127人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
咲楽 - 更新頑張ってください (2018年9月11日 19時) (レス) id: 08df1a568e (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 続編おめでとうございます続き楽しみにしてます (2018年8月17日 18時) (レス) id: 5016550d2e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:紫陽花 | 作成日時:2018年8月17日 15時