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128. ページ29

「フランシス様、連れて参りました」



フ「あぁ、通せ」



「失礼します」



部屋に入ると、偉そうな椅子に座るフランシスと、その前で構成員に囲まれている敦を見つけた。



『敦!』



敦「姉さん!」



構成員に降ろされ、Aは敦の元へ行こうとしたがそれは止められてしまった。



『こんな足じゃなかったらっ……』



フ「レディ、プレゼントのドレスは気に入って頂けたかな?」



『最悪の気分ですよ。動きにくいし、何しろこの色は私の好みじゃない』



フ「それはそれは、やはり貧乏人にはその良さは判らんか。


まぁ、私は美しいものは着飾りたくなる性分でね。あの野暮ったい中華服は棄てさせて貰ったよ」



アレ気に入ってたのにな、とAは思ったが口には出さなかった。



フ「却説、本題に入ろう。我々は今”ある本”を探している」



敦「本?」



フ「世界にたった一冊のみ存在する本だ。どんな炎や異能力でも傷つかないとされている。



その本がこの横浜の地に封印されていると、ある異能力者が予知した」



『その本と私達に、何の関係が?』



フ「君が文字通り、タイガービートル、つまり道しるべだからだよ。


そして封印を解くためには鍵がいる。それが君さ、レディ。


君達を招いたのも、檀家の街と一緒に灰になられては困るから」



敦「なに!?」



フ「異能特務課は無力化した。残るは武装探偵社とポートマフィアだが、この二組織は非常に厄介でな。街ごと焼くことにした。


その方が後の捜し物も楽だ」



『そんな強力な異能力があるわけがっ!』



フ「これに見覚えがあるだろう?」



フランシスの手には不気味な人形が握られていた。



その人形を見た瞬間、敦の表情が一変する。



敦「っ!?」



『まさか、それは太宰さんが云っていた、Qという異能力者の……』



フ「調べたとおり、君はやはり頭が良いようだ。



なら、私の計画の行く末も勿論判っているだろう?」



Aは絶望に顔を歪ませることしかできなかった。

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華鈴 - 初めまして!題名に惹かれてやってきました!最初から見ましてけど、内容が分かりやすくて、読みやすいです(*`д´)b OK!頑張って下さい(。-`ω´-)ぅぃ (2018年8月10日 10時) (レス) id: c313831c97 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫陽花 | 作成日時:2018年8月9日 14時

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