鬼と青春【学園ストレイドッグス】

１３． ページ13

食卓を囲み夕飯を食べていると、鴎外が口を開いた。









森「新学期一日目はどうだったかな？A君」









『いつも通りですよ。








というか、転校生ってやっぱり中也のことだったんじゃないですか』









森「おや、もう会ったのかい？少しサプライズにしてあげようと思っていたのに」









『今日校門前にいましたよ。どうせ太宰が目的なんでしょうけど』









森「フフフ、あの二人は犬猿の仲だ。あの二人の喧嘩を止められるのは君しかいないだろう？」









鴎外は葡萄酒を飲みながらそう言う。Aは自然と溜息が出た。









『あの二人の喧嘩の抑制が効かないのは、森さんの指導不足でしょう。









そうやっていつも私に面倒なことを押しつけて……』









森「それが君の役目だからだよ。








私の娘なのだから、このくらいはできて当然のはずだが？」









鴎外の冷たい瞳と、Aの鋭い眼差しが交差する。









『……勿論です。私は森さんの指示ならどんな事でも致しますよ』








Aがそう言うと鴎外は不適に笑う。








森「良い返事だ。流石は我が校の優等生。








これからも君の働きには期待しているよ、A君」









鴎外はそう言うと食べ終えた食器を置いて自室に戻った。









『優等生、ですか……』

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