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中也と別れた後、Aが向かった先は、学園から少し離れた場所にある小学校だった。
Aが学校の門を潜ると、小学生達はAを不思議そうに見つめる。
そんな子供達を無視しながらAは校舎の中に足を踏み入れた。
そして一つの教室の前で立ち止り、その教室の扉を開けた。
中を見ると、窓際で一人で不気味な人形と遊んでいる子供がいた。その子供はAを見ると満面の笑みで駆け寄ってきた。
『迎えにきたわよ、Q』
Qと呼ばれた男の子、夢野久作はAと鴎外と一緒に住んでいる子。鴎外が拾ってきた子供らしい。
Q「今日はAお姉さんが迎えにきてくれたんだね!森さんじゃなくてよかったよ!」
いつもは鴎外がQを迎えにくるのだが、今日は職員会議とかで来れなくなったのだ。
『帰るわよ』
AはQを連れ学校を出た。
Qは学校で皆から嫌われていた。だからいつもこうして一人で人形と遊んでいる。
Qのこのあどけない表情の裏にはとてつもない狂気を感じる。Qを担当する教師もQのことは善く思っていないらしい。
その証拠に、AがQと今こうして歩いている時も周りの教師達はQとできるだけ合わさないようにしている。
下手なことをすれば、自分もその狂気に取り憑かれてしまうとでも思っているのだ。
だがQ自身、本当は皆と一緒に遊びたいと思っているのだ。
そんな思いも報われず、今日もQは独りで遊んでいるのだ。
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みな - 更新待ってます。 (2019年8月14日 21時) (レス) id: cdcb3e59b3 (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花(プロフ) - 003414aさん» そうですね。検討してみます! (2019年4月14日 15時) (レス) id: b0a36378c3 (このIDを非表示/違反報告)
003414a(プロフ) - お疲れ様です!(*>∇<)ノ第3シーズンが始まったので、この作品が終わった後で全然いいので、太宰さんと中也が15歳の時+夢主ちゃんの物語読んでみたいです!考えてみてくれませんかね?これからも頑張って下さい(●´ω`●) (2019年4月14日 15時) (レス) id: 484bf477b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫陽花 | 作成日時:2019年4月5日 20時