泉鏡花の姉は特務課所属【文スト】

２６． ページ27

綾辻を事務所に送り届けた後、Aは本部に帰還しようとした。









車で帰る途中、Aの携帯が鳴り、耳に付けたワイヤレスイヤホンの釦を押し応答する。









『泉です』









安《Aさん、組合が横浜に上陸したとの報告がありました》









その時、車を走らせる道が突然の渋滞を起こしている。









けたたましく鳴り響くクラクション。









渋滞の原因はきっと、否、十中八九道路の真ん中に止められたヘリだろう。









そしてここは、武装探偵社のビルが近くに位置している。









安《特務課はヘリで移動中とのことで、その行き先の方向には＿＿＿＿＿＿＿》









『武装探偵社のビルか？』








安《……もしかしてそこにいます？》









『残念ながらな……はぁ、今日はとことん運に見放された日だ』









Aは溜息を盛大に吐いた。









数分後、ヘリは何事もなかったかのように何処かへ飛び去っていった。









車を動き出し、今度こそ本部に帰っていった。









『北米異能組織、組合……







もうあれは、特務課(わたしたち)の手には負えないな』

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